取り急ぎ読んでしまった中で、私が選んだポイントは“なりたい自分”という言葉でした。 安藤選手が、目標設定を意識すること、それを行う為にどう行動してきたのか、これからどう行動していくのかがわかったような気がしました。
ただし、決してガチガチのサッカー本、啓蒙本ではなく、安藤選手の自らの経験、実践について書いてあるので、とても読みやすくなっています。
ジュニア世代の子供を持った保護者の方々が読んで、子供と対話する為の教材として十分に活用できるのではないでしょうか。
40歳を越えた自分には、啓蒙本として読むことができました。欲を言えば、トレーニング等は、ビデオ等があるとよかったかなと。
各々ティーンエイジャーを主人公に据えた
文字通りピュアなアンソロジー。
設定はありきたりではあるが
冒頭の坂木司の短編はやはり上手い。
異色、かつ気になるのは最後の笹生陽子の短編。
小粒なのだが、妄想の暴走が女森見登美彦のようで
ぴりりとしていて楽しめた。
リアルに,かぶって…犬の散歩へと,出掛けたが,あっさりと,職務質問のされる…の,巻き。
ピュアフルアンソロジーシリーズを装画担当の早川司寿乃さん目当てで買っています。
早川さんは主に書籍やCDの装丁をされることの多いイラストレーターですが、いくつかのオリジナル創作もあります。
今から20年以上も前に早川さんのイラストを初めて見たとき、あまりの心地よさにとりこになってしまいました。
懐かしい風景を、非現実的な構図に組みなおし、シンプルな線とやさしい彩色で夢の中の風景のように再構築される独特のもので、一時期結構人気を博されていました。
このように過去形にしてしまうのは失礼なのですが、最近では装画以外ではなかなかお目にかかれなくなっていて、さびしい思いをしております。
かつてはコミックファンタジー誌で独特の詩情あふれる創作もされていて、林静一の再来かとばかりに期待していたのですが・・・
本アンソロジーシリーズでも、大変個性的で美しい表紙をいくつも担当されています。
そして、この本ではいよいよ創作も掲載されました。
実のところ、かつてコミックファンタジーに掲載されたものの加筆版なので少し残念ではあるのですが、編者の目の付け所に拍手を送りたいと思います。
デリヘルの受付、自殺願望(?)のデリヘル嬢、過食と嘔吐を繰り返すイラストレーター、恋愛命のOLと、なんだか変わった性格も職業も異なる4人の女性達が主人公だが、それぞれが一生懸命に恋をし、自らの居場所を求めて生きている姿を丁寧に優しいまなざしで描いています。
彼女たちは、みな二面性を持っている。それぞれ小さな幸せを求めているだけなのに、それがなかなか実現しない。4人それぞれの生活。そのどれもが生き生きとして描かれてる。でも、4人が交差することはなく、最後の最後にならないと全員が出会わないのは少々肩透かしでしたけどね。
4人とも自立する女性たちであるけれど、何かを心の支えにしている。抱えるものが違うように、すがるものもそれぞれ。里子にとっては、拾った石と恋への願望。ちひろは恋愛。秋代は、キクチ。塔子は、絵画そのもの。何かにすがり、希望を託さなければ生きて行けないということなんだろうね。それでも一生懸命生きている彼女たちが、ほんと愛おしい...。
演じている俳優たちがホントに上手い。ただ、中越典子は役柄上、スッパリ脱いでほしかったけどね。(苦笑) それから、塔子は、原作者の魚喃キリコ自身が演じています。どうりで筆さばきが上手なわけです。
彼女たちは、最後に小さいけれどとても重要な選択をして、新たな一歩を踏み出す。それは、すがることによって自分を維持していたものから少し、あるいは完全に離れてしまうこと。そして、未来は今よりちょっとだけハッピーなのかもしれないと予感させる幕切れもグッド。
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