「暴れん坊本屋さん」で旬の漫画家さんとなった久世番子さんの最新刊です。 「別冊文芸春秋」で連載時、番子さんのブログで、ちょこっと画像が出るたびに、「これ、コミックにならないかな〜」と思っていましたが、本日発見し、購入。 「暴れん坊〜」同様、いや、それ以上に笑わせていただきました(笑)。
夏目漱石、森鴎外、中島敦…一度は聞いたことのある、日本の文豪が総出演。 それが現代の文化(でいいのかな?)になりつつ、紹介されてます。 「坊っちゃんがつぶやいたら、mixi炎上」、「あの名作がゲームソフトになったら」、「梶井基次郎さんの「かぢい散歩」」などなど…。 久世ワールド炸裂で、爆笑の嵐です! それでも、作家の生き方・信念がどうだったかとかは、きちんと伝わるので(漫画の最後に、出てきた作家の経歴なども描かれてます)、ここから興味の湧いた作品を原文で読んでみるのもいいんじゃないでしょうか。
私のお勧め(というかツボ)は「舞姫」の回と、上にも書いた「名作ゲーム」の回ですね。 最後に出た菊池寛の「恩讐の彼方に」ゲーム、最高すぎます(笑)! 逆にちょっと気になったのが、恋愛ゲームで出た三島由紀夫の「潮騒」で「人が死なないゲームやらせてください」とありましたが、あの話は、人が死ぬ場面はなかったはずじゃ…。ネタかな(笑)。
「暴れん坊〜」でハマった方、「久世版・本屋さんの世界」にハマった後は「久世版・名作、文豪の世界」にはまってみませんか? 文句なしの★5つです!
おしゃれって派手でちゃらちゃらしたものだと思いがち。
おしゃれじゃない人がおしゃれを敬遠してしまうのもそこにあるのだと思う。
でも、本当は、おしゃれって地味でコツコツとした堅実なものなのじゃないのかな、と
この本を読んであらためて思った。
白鳥が水面下で水をかくように、おしゃれな人ほど、
「ダサイ」コトをいくつも積み重ねている。
だから、この本は、実は川上の人こそ共感するのではないかな。
川上の人たちの地道な努力に、この本をささげたい。
収録の半分の「暴れん坊本屋」は面白いです。(以前出版された単行本で読んだので) 久世ワールドが好きです。
この本も、新刊部分だけ1冊新しい本にして発売してくれたら喜んで買います。 2冊に分けて、それぞれ半分?に既刊の「暴れん坊本屋」の前半と後半を分けて再録、 (つまり新刊部分をわざわざ2冊に分ける)って、暴本の購入者を馬鹿にしている というか、商売高いとうか、この出版不況に1円でも1冊でも売りたい気持ちは わかりますが、興醒めです。 暴本も久世番子さんの他の著作も好きなだけに残念です。
最近過去の出版物を題名を変えて新刊のように再販する本が散見されます。 この本はちゃんと後ろに内容(半分?が「暴本」の再録で半分が新刊) が書かれているだけ良心的だとは思いますが、こういう売り方はどうかと思います。
再録部分は要らないので(しかも2冊分)、購入に困ります。 新刊で久世さんに興味もった方は別途暴本も買うのではないでしょうか。。
「暴れん坊本屋」を持っていない方にはお勧めしますが、不快感が残ります。 こういうことばかりされると、本を買う気がなくなります。
久世さんの著作には「暴れん坊本屋さん」という一連の
シリーズがあるのですが、その中に登場するハチさんが
こちらにも出てきます。(個人的にこの方の豪快な本への
愛が好きです)
いわば暴れん坊本屋さんの延長のような話ですね。
ただ別に続きものではないので、これ単体でも読めます。
このマンガから伝わってくるのはひたすら、本への限りない愛。
本が好きという話だけではなく、装丁や整理方法その他、写植や校正、
国会図書館エピソードなど「本にまつわる雑学」の宝庫と
言いましょうか、ためになる内容ばかりでした。
国会図書館には自分の本も収録されてるのかなぁ。
やっぱり本は面白い。
この本を読むと財布を持って書店へ買い物に行きたくなるから
困ってしまいます。
ちなみに自分の家の本棚は…庭に倉庫を建てました…。
銭湯に行きたくなるります。昔式のね。
時代設定が昭和のはじめの「時間ですよ・昭和元年」も続けてDVD化してほしいです。
脚本が向田邦子の回は、キラリと光るところがありますね。
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