ガーシュウィンが好きで、バイオリンの音色が好きな私にはたまらない一枚。 ジョシュア・ベルは今アメリカで最も注目されているバイオリニストの一人。クラシックはもちろん、色々な音楽にも果敢に挑戦している。 「赤いバイオリン」という映画を見ていて、いくらバイオリンが重要なプロットの映画にしても、いやにバイオリンの音がすばらしいなあ、と思ってみていたら、その映画のバイオリンソロを弾いているのはジョシュア・ベルだった。 そのジョシュア・ベルがガーシュウィンを弾くとこうなるのか!と聴いているこっちが楽しくなる音楽が次から次へと流れてくる。こんなに楽しいガーシュウィンは聴いたことがない、というくらい楽しい1枚。
※上下巻とも読みましたが、レビューは下巻の方にだけ付けます。
クリストファー・ヘンダーソンとジャックの関わりに「信頼」が存在することから、
本作は、時間軸的には「カオス理論」の前でしょうか。
「エコテロリスト」と「ホンモノのテロリスト」が手を結び、
兵器化されたウィルス "Cat's Claw"(猫の爪)を用いたテロが企てられます。
似たような手口がシーズン3で使われましたが、本作で使われたウィルスは
「発症するまで半日から一日猶予がある」というもの。
ならばスピード感やスリルは大したことないかというと、さにあらず。
しっかり「24」らしさはキープされていますので、安心して(?)お読みください。
ちなみに、本作でも夫婦仲がうまくいきそうでいっていないジャックですが、
ニーナ以外にも恋仲になった女性がいたのですね....これこそが「機密解除」かも。
高校3年の終わり頃、100%受験生になっていたあの頃、私にとってのバイブルだったP.バラカンの「ポッパーズMTV」にJ.ジャームッシュが出演したことがありました。「自分の好きな映画を撮れなかったら電気工事でもやっていた方がましさ」と言い切るその自信。流れた『ダウン・バイ・ロー』の断片。素晴らしかった。自分は大学合格という当面のせち辛い目標に全生活を消費消耗していましたが、「でも本当はこういう世界を生きたいんだ」と届かぬ思いを抱いていた18歳でした。
そして運も悪く浪人生活を余儀なくされていた夏のある日、やっとミニシアターでこの映画を見ることが叶ったのです。やっぱり素晴らしかった。そして凄く救われた気がして、図らずも映画館の暗闇でぼろぼろ涙が出て止まらなくなったのです。尖ってこだわりに満ちて他人を傷つけて生きても何も残らない。でもベニーニのように、陽気に快活に、そして後ろを振り向かず人を愛して生きていればそれだけで良いではないか。後はひたすら流れに任せて流れていくだけ…。それは受験戦争でぼろぼろになった私の気持ちの「糧」となる、必要な「精神の滋養食」でした。
今でも忙しくて孤独で気持ちがすさんでいる時にふとこの映画を見てみます。変わらず素晴らしい。バラバラだった3人の気持ちが‘I Scream…’で一つになる爽快さ。モノクロで撮られた川下りの美しさ。愛情たっぷりにチークダンスをする二人…。男達が地に足をつけて人生の新たな展望に乗り込んでいくその力の抜け方・自在さ。もう最高です。語り尽くせぬ思いがありますが今回はここまで。
〈追伸〉ある時ふと気付きました。「もしや最後に出てくる女性って…」そして調べるとやっぱり彼女はN.ブラスキ! 『ライフ・イズ・ビューティフル』でお母さん役をやり、実生活でもベニーニの妻である彼女はすでにこの作品でも競演していたのです。二人の後の映画と実人生を彷彿とさせて感慨深いです。
ヨーコが必要以上に英米で罵倒、中傷されるのは、当然、人種差別が根っこにあるから。基本的にそれだけである。 日本で罵倒、中傷されるのは英米で罵倒、中傷されるているから、100パーセントそれだけである。 唾棄すべきレイシストに煽られて、踊っている日本人というのは、おめでたいというか、ほんと情けなくて、醜い。
ジャームッシュの作品の中でも最初に見るのであれば、まずおすすめしたい傑作。 全体的にキュッと締まった印象で冗長さもなく、白黒映画ですが退屈せずに楽しめる作品です。
なにかとカルト的な捉えられ方も多いですが、一見行き当たりばったりな道中で人物の魅力をみせるロードムービー的な展開は軽妙で心地良く、いかにもアメリカ映画らしいエンターテイメントとして成功していると思います。
特典ディスクはカットされたアウトテイク、 撮影監督ロビー・ミューラーのインタビュー 主要3演者の電話インタビューなど。 とくに80年代からあくの強い話題作をとり続けてきたロビー・ミュラーの取材は貴重。 白黒である理由から、カメラ、レンズ等の機材に関しても触れる大変マニアックで濃い内容です。
この作品自体は廃盤と再パッケージ化を繰り返すことになるのだろうと思いますが、良心的な構成で手に入るうちに是非どうぞ。
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