400ページ余りの文庫本に21の短編が入っています。 したがって、数篇を除いてどれも本当に短い作品です。
しかし、自分には「ハズレ」と思った作品がひとつもありませんでした。 とにかくどれも上手いです。 しかも内容もコメディあり切ない話ありホラーありと、バラエティに富んでいるので、次から次へと読んでいっても飽きることがありませんでした。
全部で9人の翻訳者が訳していますが、(文体をそろえてはいるのでしょうが)訳者が違うことは全く気になりませんでした。 各話の冒頭にそれぞれの訳者による解説や思い入れなどが記してあります。 これもまた面白いし、参考になります。
900円と文庫本にしては値の張るほうですが、価格ぶんの価値はあります。 お勧め。
ロバート キャンベル さんの 御宅 ぶりがすごいですね。
ビギンジャパノロジー
トラッドジャパン
と3大日本文化番組だと思いました。
日本の名作50を海外の人に教えられるというのも粋ですね。
NHKのテレビ番組のJ文学の総集編のような本。
J文学は,
清少納言『枕草子』
松尾芭蕉『奥の細道』
夏目漱石『三四郎』
福沢諭吉『学問のすゝめ』
小林多喜二『蟹工船』
林芙美子『放浪記』
石原慎太郎『太陽の季節』
などの読んだ事があるものは,書評を書くきっかけになりました。
江國香織『間宮兄弟』
川上弘美『蛇を踏む』
中里介山『大菩薩峠』
などの読んだ事がいないものは,読み始めるきっかけになりました。
ありがとうございました。
外国人の方が日本文学に詳しいのが悔しいということで力を貰いました。
村上のモデルはラスコーリニコフではないでしょうか。鋭い頭脳を持ちながら,思い上がりが激しく,ずっと頭の中に独り言が流れており,不意な行動が多い。水野はソーニャに似ているし,全体として罪と罰に似ています。
池沢夏樹が京都大学で講義した内容を本にしてあります。この人の講義だから、きつとおもしろい内容だろうと読み始めました。「われわれは何物なのかを明らかにするために小説は書きつづられる」総論を話してからスタンダール、トルストイの順に入ります。各小説についてのかいつまんだ話が要領よくできているので、それだけでもおもしろい。とにかく久々にコース料理を味わうたのしさを感じました。
有名な漫画家を起用したことにより、睡眠研究の第一人者、遠藤拓郎氏の著書の中でも、極めて読みやすい作りになっている。内容に関しても、さりげなく、難解な内容を噛み砕いて書いてあるので、読み応えも充分。
ちなみに、私は昼間、意識を失うほどの睡眠障害でしたが、どこの病院へ行っても、どんどん睡眠薬が増やされるばかりで、深刻に悩んでおりました。この本で、ようやく自分の病状を発見。現在、本に従って、生活を改善しつつ、病状に従った必要な治療を睡眠外来で施すことによって、社会生活に復帰するに至りました。
真剣に睡眠に悩んでいる方から、精神的になぜか不安定な方、少しだけ寝不足という方まで、誰にでも薦められる著作です。
寝るときくらいは、心から、ゆっくりしたいですね。
☆×5です。
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