1977年、角川映画第二弾の「人間の証明」が公開された。当時、私は中学二年だった。テレビの宣伝量が半端でなく多く、胸をときめかせて映画館(新宿プラザ)に行った記憶が残っている。ジョー山中の主題歌はいまだに好きな曲だ。
映画公開のプロモーションの一環として、毎日放送(東京ではTBS)で土曜の10時から、森村誠一シリーズ(半年間)が始まった。その第一作が、この「腐蝕の構造」だった。リアルタイムで見た記憶もあり、松田優作が出てるのもはっきり記憶に残っていた。小椋佳の主題歌も妙に頭の中に残っていた。また、大学時代に分厚い文庫本の原作も読み、その面白さに驚いた。その後、全くソフト化されていなかったので、気になっていたドラマだった。
8話からなる松山善三のシナリオは、厖大な原作を城達也のナレーションによってドラマを動かすことにし、群像劇的に各断片を連動させながら、後半は松田優作と島田陽子のラブストーリーに収束させようとしている。前半は現東映社長の岡田裕介と篠田三郎と梶芽衣子の三角関係、篠田三郎の原発理論を巡る政財界のごたごた、国防軍への財界からのアプローチ等を山の描写を含め描いていく。更に、岡田裕介が殺される事件、篠田三郎失踪事件(自衛隊機と旅客機の衝突事故)等々、断片のダイナミックな動きがあるのだが、どうも全体的な連動感がない。そして、松田優作が登場し、島田陽子とともに失踪した篠田三郎を捜し、愛が芽生え・・・
江原真二郎、岸田森、小林昭二、西村晃、山形勲、夏樹陽子・・大物役者がずらりという感じで面白いのだが・・・
毎回毎回、主役が違うというか、一応島田陽子が主役だったんだろうけど、印象は薄い。江原真二郎の狂気の謎は謎のまま、松田優作は無駄に死に、梶芽衣子と篠田三郎の関係も中途半端だった・・・
今から見ると1977年当時の渋谷の街頭とかこんなのだったかな、また喫煙シーンが非常に多く感じるのも当時の時代性か。
初回の監督は故・森谷司郎、後も井上昭、蔵原惟善、内藤誠と豪華だった。豪華な役者に豪華のスタッフ、でも内容は・・・当時、よく角川映画を批判された言葉がそのまま当てはまってしまうのだが・・・
ただ、妙な口の中に残る違和感というかざらついた血の感触というのが残る。そういうところに、松山善三のシナリオは原作のエッセンスを凝縮させたようだ。一見の価値はあると思うけど、7時間半を越える内容なので、見るには少し勇気がいる。
「魔法戦隊マジレンジャー」のDVD第7巻が登場です!!この巻にはStage.25「盗まれた勇気〜ジルマ・マジ・マジーロ〜」からStage.28「永遠に…〜ジルマ・マジ・マジ・マジーネ〜」までの4話が収録されています。この巻収録のStage.26「信じろよ!〜ジルマ・ジー・マジカ〜」でのヒカル先生とスモーキー(声:草尾毅さん)のお話はオススメしたいです。Stage.27「俺たちの絆〜マジーネ・マジーネ〜」から登場する冥獣人四天王にも注目です。Stage.27にはサムライのシチジューロー(声:中村秀利さん)がStage.28にはセイレーンのネリエス(声:勝生真沙子さん)がそれぞれ登場となります。Stage.28での翼と間宮レイ(演:岡田茉奈さん)の切ないストーリーは感動します!!
本作はおとぎ話(ファンタジー)です。それを成立させるには、ありえない『嘘』の部分以外のディテールをしっかりして、こんな物語りもあるかもしれないと思わせなきゃダメでしょう。まず大前提として、殿である斉道が、家臣もつけずに一人で山奥に入ることからクリアーしなきゃね。
それに脚本、演出以前にキャラクター造形が酷い。特に、時任三郎演じる育ての親のキャラ造形が酷い。暗殺のプロは「密命」ためには、実の娘だろうが切り棄てますよ。しかも相手は将軍の息子。生半可な暗殺ではないのに。彼が組織を裏切ってまで子供を生かし育てる動機が弱すぎる。
こうしたディティールが甘いから二人の置かれた厳しい設定が生かされず、あり得ない関係の恋愛劇が成立していない。
また、テーマが恋愛なのか親子関係なのか主従関係なのか、欲張りすぎてまとまりがない印象も受けます。
お屋敷で飼育されていた鷹の目から見た、山間の風景はスピードとその広がりの映像にはハッとさせられるものがあったけれど、雷桜の映像は美しいのは間違いないけれど、いかにもCGですと思わせるもので、花びらが散るシーンなんかやりすぎで、興ざめします。
殿様の子供時代のトラウマなんて、かつてのTV時代劇では決して描かれなかったことだし、原作小説はもっと掘り下げた二人の性格描写もあったかもしれませんが、そのあたりには迫り切れなかった感じ。二人の絆の象徴となるものも、どのポイントにしたいかハッキリしない。
ただ、蒼井優は、『天狗』と呼ばれるようなワイルドな役柄で頑張っていましたね。大声を張り上げるのもさることながら、馬の乗りこなしも上手かったです。
まぁ、蒼井優の熱演や、岡田将生のイケメンぶりは充分楽しめるので、ファンなら許せるでしょう。(笑)
好き合っているのに、結ばれてはいけない
切ない恋に涙が止まりませんでした。
日本映画らしい空気感と実力派俳優たちの演技が
とても素晴らしかったです。
原作を読んだことはありませんがよく理解できました。
映像美も必見です。
1977年、角川映画第二弾の「人間の証明」が公開された。当時、私は中学二年だった。テレビの宣伝量が半端でなく多く、胸をときめかせて映画館(新宿プラザ)に行った記憶が残っている。ジョー山中の主題歌はいまだに好きな曲だ。
映画公開のプロモーションの一環として、毎日放送(東京ではTBS)で土曜の10時から、森村誠一シリーズ(半年間)が始まった。その第一作が、この「腐蝕の構造」だった。リアルタイムで見た記憶もあり、松田優作が出てるのもはっきり記憶に残っていた。小椋佳の主題歌も妙に頭の中に残っていた。また、大学時代に分厚い文庫本の原作も読み、その面白さに驚いた。その後、全くソフト化されていなかったので、気になっていたドラマだった。
8話からなる松山善三のシナリオは、厖大な原作を城達也のナレーションによってドラマを動かすことにし、群像劇的に各断片を連動させながら、後半は松田優作と島田陽子のラブストーリーに収束させようとしている。前半は現東映社長の岡田裕介と篠田三郎と梶芽衣子の三角関係、篠田三郎の原発理論を巡る政財界のごたごた、国防軍への財界からのアプローチ等を山の描写を含め描いていく。更に、岡田裕介が殺される事件、篠田三郎失踪事件(自衛隊機と旅客機の衝突事故)等々、断片のダイナミックな動きがあるのだが、どうも全体的な連動感がない。そして、松田優作が登場し、島田陽子とともに失踪した篠田三郎を捜し、愛が芽生え・・・
江原真二郎、岸田森、小林昭二、西村晃、山形勲、夏樹陽子・・大物役者がずらりという感じで面白いのだが・・・
毎回毎回、主役が違うというか、一応島田陽子が主役だったんだろうけど、印象は薄い。江原真二郎の狂気の謎は謎のまま、松田優作は無駄に死に、梶芽衣子と篠田三郎の関係も中途半端だった・・・
今から見ると1977年当時の渋谷の街頭とかこんなのだったかな、また喫煙シーンが非常に多く感じるのも当時の時代性か。
初回の監督は故・森谷司郎、後も井上昭、蔵原惟善、内藤誠と豪華だった。豪華な役者に豪華のスタッフ、でも内容は・・・当時、よく角川映画を批判された言葉がそのまま当てはまってしまうのだが・・・
ただ、妙な口の中に残る違和感というかざらついた血の感触というのが残る。そういうところに、松山善三のシナリオは原作のエッセンスを凝縮させたようだ。一見の価値はあると思うけど、7時間半を越える内容なので、見るには少し勇気がいる。
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