電話帳を読むだけで、ビリー・ホリディはジャズだ、 といわれたが、ジョン・リーは、 笑い声がすでにブルースだ。
とにかく、 聞いているだけ、見ているだけで、 充分に楽しい。
ライ・クーダーの演奏を、 ジョン・リーが、「偉大だ」 といっているところは、 おもわず感激してしまった。
ライ・クーダーが手掛けた映画音楽のコンピレーション。彼の熱心なファンなら、サントラ盤未発売の『サザン・コンフォート』からの3曲、『ストリート・オブ・ファイヤー』のサントラ盤未収録の1曲の計4曲に注目です。
彼の音楽は好きだがサントラ盤までは押さえておらず、映画自体を知らない・観ていない方でも(私も所有するのは『パリ・テキサス』のみで、映画を観たのもごく一部)、味わい深いギターを中心としたインスト集として楽しめます(一部ヴォーカルあり)。「Across The Borderline」は彼のヴォーカルではないヴァージョンですが、何度聴いても心に染みる名曲です。
ご参考までに、本作への収録内訳を以下に記しておきます。( )カッコ内は映画公開年で、実際はランダムに収録されています。 ◆ロング・ライダース(1980)3曲 ◆サザン・コンフォート(1981)3曲 *サントラ盤未発売 ◆ザ・ボーダー(1982)4曲 ◆ストリート・オブ・ファイヤー(1984)1曲 *サントラ盤未収録 ◆パリ・テキサス(1985)3曲 ◆アラモ・ベイ(1985)2曲 ◆ブルー・シティ(1986)2曲 ◆クロスロード(1986)3曲 ◆ジョニー・ハンサム(1989)6曲 ◆トレスパス(1992)3曲 ◆ジェロニモ(1993)4曲 *誤認等もあり得ますので、最終確認・判断は各自でお願いします
ちなみに『ストリート・オブ・ファイヤー』の曲(ディスク1:T-6)は約4分のインストで、映画で使われたのはエレン奪還の場面。主人公トムが敵の店(アジト)に監禁中の彼女を発見し、向かいのビルからバイクを乗り回す連中に銃を放つのと同時に流れ始める、緊張感が漂う曲です。本作でしか聴けないようなので、同作のサントラ盤を愛聴する熱心なファンは要チェックです。
72年発表の三枚目です。ジェイムズ・カーの「ダーク・エンド・オブ・ザ・ストリート」なんかが目を引いたりもしますが、どの曲も名曲、名演揃いです。この三枚目までは、アメリカ音楽の源流への旅にまだ没頭しているといった印象で、これ以降顕著になるアメリカの周縁に拡散していく傾向がまだ表面化していないので、根強いファンも多いのではないでしょうか。二枚目の「紫の峡谷」と対になるようなコンセプトの作品で、御一緒にお勧めします。
ダイキリ、モヒート、クーバ・リブレ。面倒ならば生のラム酒でいい。 それとコイーバ・クラヨシ。 望むらくはエスプレンディードスの甘い葉巻をくゆらせ、ただこの映像と音の享楽に酔ってほしい。 全部まとめても安価な贅沢。至福なんて実に容易い。
最高にクールなミュージーシャンの老人たち。 私はいかにして斯くの如き老人になりし哉。 私がなりたい理想の老人たちが次から次へと登場する。
でも、私はこんな老人になるなら、その前にギターの一つも弾けるようになって、 その音に人生を乗せられるようになる必要がある。
|