この漫画本は楽しめます。1巻目を後に購入した のですが、他レビューでも指摘されている通り、 何を伝えたいのかが情報過多でイマイチで感情移入 がしにくく、理屈っぽさと説教の印象が強いもの でした。しかし、この2巻目から見事に大化けですね。 ぐいぐい物語りに引き込まれ、各キャラが見事に生き ている印象を受けました。今後も末永く、この作品 を読みたい。。ぜひ、長期か無限連載を。姉妹・・ かわいいです。
物の怪を視ることができる姉と、物の怪に憑かれやすい妹の、物の怪に関わる連作短編。霊的な選良の、物の怪への親近感と畏怖の両面が描かれる。土俗的な独特の雰囲気とポピュラーな絵柄の絶妙な調和。
1巻と2巻では作者の進歩を感じますね。「モクリコクリ」の話とか、2巻は基本的にいい話が多いと感じます。 もっけでは物の怪を、よく言われること(諺?)に宿る精神や、古来より季節と人の間を取り持つ隣人として描いています。 今年はバス停の横の梅がまだ咲かないとか。そんな小さな季節感。その中に物の怪がどのように息づいているのか。または、人間と同様に物の怪たちの上に経過していく時間。 そんなささやかな出来事が、活き活きと描かれていて惹かれます。 同じアフターヌーンの蟲師は原理的であり、時として抗い得ない悲劇的な法則を描くのに対して、 もっけは人間がこれまで親しんできたものを題材に、見鬼の眼を持つ静流と憑童の性質を持つ瑞生の立場から、どことなく成り行きまかせながらも安心感の漂う描写をしているところが好対照です。 最後にひとこと。オボにだったら絡まれてもいいですな。一介のイタチ好きとして。
あと五年でも十年でも続けられそうなストーリーを、ザクッとぶった切って終わらせたという意味では、ちょうど「蟲師」の終わらせ方に似ているかも知れません。小気味よいととるか、釈然としないととるか、意見が分かれるような気がします。僕は良かったと思います。正直、ここ数巻、「人の業やエゴが妖怪を引き寄せる」という側面がクローズアップされすぎて、読むのがつらくなってきている部分もありました。実は、姉妹が進級して離ればなれになった時点で、大方の語るべきことは終了していて、御崎さんの憑きもの落としのストーリーが付け足されて終わったと見るべきなのかも知れません。変に長引かせず、最後まで人間と妖怪の距離を保ったまま、最後に大袈裟ではないカタルシスもあり、綺麗に終わらせてくれました。「もっけ」らしいと思います。お疲れ様でした。次作を期待しています。
う〜ん、文章として今イチかな〜。
台詞に広島(安芸)弁を使おうとする等の努力は見られるものの、それが活きていない。
素材としては三つ目の入道、妖狐、化狸等々が登場するが、若干消化不良の感がある。
もう一度読みたいかと言われれば、とりわけ改めてこの本を買うか?と問われれば、その答えはのぉ。
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