素直におもしろい。すごくスタンダードで ど真ん中な物語なのも好感が持てます。疲れないでリラックスして読めました(笑。 なにげに今昔の怪奇モノのテイストが随所に凝縮され、散りばめられています。 そして何より、これが少女マンガであること。ここが凄く良かった。気になる方は是非一読を。
「剣客商売」…このタイトルを知らない時代劇ファンはいないだろう。言うまでも無く今や時代劇界にその名をとどろかす名作の1本である。その剣客商売のスペシャル版の第1作であるこの〜助太刀〜は、レギュラー陣の重厚で確かな演技は勿論の事、ゲスト陣の演技も目をひく。特に物語のキーマンとなる、酒井道場の入婿、酒井忠兵衛役の山田純大の悪役ぶりは圧巻。その前年まで演じていた人情家の格さんが記憶に鮮明なだけにことさら印象深い。…人々を欺きながら、栄達しようとした酒井忠兵衛…危険で、だが哀しい男の色香を感じさせる彼に虜になる女性も多いかも知れない。
勿論、時代劇ならでは殺陣のシーンも見応え充分。時代劇ファンならずとも見て決して損のない一品である。
手軽で気楽な恋愛に物足りなさを感じているあなた。器用にこなすことで何かを失うような気がしているあなた。思春期のころ感じた真摯な情熱をもう一度体感したいあなた。その手にするべきは、樋口一葉である。 遊女と僧侶、俗と聖、少女と少年。二律背反しながらも惹かれ合う対立項。幼さゆえのもどかしさ、いじらしさ、そしてやりきれなさを見事に描き出している。樋口一葉独特の軽快なリズムであるのに、何処か切ない、真摯な恋愛世界を堪能しよう。「恋とは、貴くあさましく無残なもの也」…情熱的に生き、儚く散った一葉の言葉である。
|