昨年の8月に、夫、5歳の息子とともにサンライズ出雲で行ってきました。 巻頭のほうの「サンライズ出雲に乗ろう!」のページも、細かくアドバイスが書かれていて、 「岡山駅で朝ごはんをゲット!」を参考に夫が駅弁を購入しました。 実際にはあんまり食が進まなくて買ったものの大して食べられず、、到着してから何か食べたので充分だったなぁー と思いましたが、停車時間内でお弁当を買う!というドキドキを味わえたからいいかな(笑)
出雲大社駅に到着後、レンタカーを借りてまずは出雲大社へ。 大鳥居をくぐると、大げさではなくいい香りの空気に包まれ、身体中が清めらる気がしました。 5歳児をふざけてはいけない雰囲気を感じていたもようで、おかげで無事ちゃんと参拝できました。 神楽殿の巨大しめなわはやはり大きい! 大国主神(おおくにぬしのかみ)の像の解説など、とても参考になりました。
その後、灯台が見たい!ということで日御碕(ひのみさき)へ。 灯台だけがあるイメージで行ったのですが、海ぎわの断崖に沿って遊歩道があり それがなかなか!遊歩道自体は5歳児でも安全なのですが、周りの景色が東尋坊並みの崖っぷりです。 2時間サスペンス好きの方なら絶対行ったほうがいいですよ〜。 灯台と青い海をバックにいい写真が撮れました♪ (遊歩道について、本書の書き方だと少し離れたところにある印象になってたのか少しマイナスです) 昔からの名所なんですね。 母も40年くらい前に行ったことがあると、あとから聞きました。
翌日は石見銀山へ。 出雲市からけっこう離れているんですよね。 石見銀山へ到着。環境保護のためパーク&ライドなので、駐車場に車を止め、路線バスに乗ります。 まずはお勉強ということで、「世界遺産センター」を見学。 いい鉱脈といまいちな鉱脈の違い、 画期的な製錬法である灰吹法(はいふきほう)のすごさなどがわかります。 大久保間歩(まぶ)一般公開ツアー、の申込み場所もここで、まだ空いてましたが、 なにせ1人3800円と高額。。子どももいるので、やめました。
その後バスに乗り、本書のガイドマップを参考に「大森」で下車。 いざ銀山地区へ。 子連れなので、レンタサイクルは難しいので、歩いていくことにしましたが、 ガイドツアーに参加してる人以外の徒歩は少数派でちょっとびっくり。 徒歩だと川沿いの遊歩道も歩けるし、よかったですけどね。 大森地区も行くなら自転車のほうが便利なのかな。私たちは銀山地区しか行かなかったので。
石見銀山観光のハイライトは、やはり龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)。 手掘りでよくぞこんなに!と思いました。真夏でしたが、中は寒かったです。10度以下でしょうか。 時間にしたら十数分で出てきてしまうので、あっという間ですが、本物の凄さを体感できます。 帰り、龍源寺間歩の出口から佐毘売山神社(さひめやまじんじゃ)の上に出る抜け道?を通りました。 下からだとすごい石段を登らないといけないから大変。 でもこちらの神社、無人なので、本殿が閉まってる??ちょっと残念でした。 昼食はおしゃれなカフェでトロトロハヤシライスをいただきました。とても美味しかったです。
帰りのバス停へ向かう途中、ボランティアガイドのおじさんとご一緒しました。 そのおじさんが、 「世界遺産に登録されたおかげで、日本全国、さらに中国や台湾からも、 大勢の方が来てくださるようになったんですけど、観光施設が何にもないでしょ、 産業遺産で、江戸時代そのままの状態だからこそ登録されたんです。でも、 『わざわざ遠くから来たのに、これだけ?!』って怒って帰られる方もけっこういるんです…。」 って嘆いてらっしゃいました。私が、 「えっそんなことないです。素晴らしいと思います!来てよかったです!」 と感想を述べると、「そうですか!」とほっとした顔をされていました。 確かに、近代まで採掘されていた生野銀山・別子銅山などと比べると、見られる坑道が少ないし、 「砂金採り体験♪」とかの親子で遊べる施設もないですけど、 この”何もない””そのまま”なことこそ、今となっては非常に価値があるということ、 そう思うひとも確実に増えていると思います。 少なくともこの日私たちが出会った人たちは、みんな楽しそうに歩いたり、自転車漕いだりしてましたよね。 ほんとに山の中、緑の中に埋もれた遺跡なので、夏でもそんなに熱くないし、森林浴もできます(笑) オニヤンマやモリアオガエルも見ました。 出雲エリアからちょっと遠いけど、ぜひおすすめします。
道ならぬ男女の愛を描いた作品だが、大悲恋ロマンになったり、陰惨な物語になったりせず、60年代の普通の庶民の生活の中で訪れた転機を詩情歌かに描いた秀作だ。
最後は大きな悲劇となるのに、音楽が急にドラマチックになることもない。ただ、カメラが高峰秀子の必死の表情を捉え、アップで終わる。
戦争未亡人が頑張って切り盛りしてきた酒屋等の小売店がスーパーマーケットに客を奪われる時代。酒屋も転身を図る時期が来て居場所がだんだんなくなる未亡人。義弟から愛の告白を受け、女として心が乱れながらも、亡夫への貞節との板挟みに悩む。
しかし、誰も特に未亡人に意地悪をしている訳ではなく、ただ自然にそうなっただけ。女性が強く自己主張することを許さない古い時代に育ったこと、若い義弟との価値観の差に悩むのも、酒屋の衰運も、そういう生まれ合わせだからとしか言いようがない。
成瀬巳喜男監督、主演高峰秀子のコンビは、時に流されてゆくしかない薄幸の女性を描くのが上手い。そして監督は加山雄三からも繊細な演技を引き出す。
なかなかの名作です。画質も悪くありません。
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