固くないという、このシリーズの特徴が活かされています。だってプテラノドンは、とがったところが多いもの。踏んでも安心。
この物語はプテラノドンの子の独り立ちのお話だなと思います。
父親と母親が卵から大切に育てたわが子。父は強く生きていく術を教え、母は困っている人にはだれにでもやさしくと教える。言葉だけでなく、ちゃんと親の行動にもその教えが示されています。そして、まだとべないのに、あとは自分でがんばるしかないんだと、泣きながらわが子から離れていくんです。結婚しても子離れ、親離れができない現代の親子のあり方についてもちょっと考えさせられます。
プテラノドンの子は、何かあるたびに父母の教えを思い出しながら、自分の足で生きる道を歩んでいきます。勇気があって、頑張りやさんです。この先何があっても大丈夫と感じさせてくれます。
ティラノサウルスは今回は脇役ですが、ちょっといいやつです。読んだ後に寂しさを感じさせてくれることで、存在感が際立ちます。
ティラノサウルス、ステゴサウルス、トリケラトプス、アパトサウルス、ハドロサウルス、プテラノドン、アンキロサウルス、フタバサウルスの8種の折り図が掲載されています。 そしてこれらの恐竜を折るために、新聞紙や封筒など不要になった紙を染色する方法を写真やイラストで、詳しく解説しています。
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