CNNアンカーとして有名なアンダーソン・クーパー氏の本です。 氏のことは、CNNイングリッシュエクスプレスで知りました。 一見、強面の冷たい人間に見えますが、この本を読んで 彼の印象が変わりました。 非常に繊細で優しく、とても頭のいい人のようですね。 本の中では、キラリと光る感性も垣間見えます。
また、自身の波乱に満ちた半生も語られていて、この人の 苦悩や心情が痛いほどわかりました。 若くしてあのように髪の毛が白くなってしまったのも頷けます。
彼はキャスターだけでなく、実際に自分で取材をする人なのですが、 取材現場の凄惨な状況やそれを伝えるリポーターの心情、 不幸な目にあった人々の思いを簡潔な文章で表しています。 そして、人々と同じ目線で不幸な出来事を見、伝えようとしています。
イェール大卒だけあって、使われている言葉も格式が高いですが、 文章は簡潔で、とてもセンスがいいと思います。 お陰で、辞書なしでスラスラ読んでしまいました。
レポーターが嫌いだという人も多いと思いますが、本当の報道とは 何か?そしてアンダーソン・クーパーとは何者なのか?ということを 知りたい方に、特にオススメしたい本です。
私は原作を先に読み、後からDVDを見ました。それでどうしてもいろいろと比較をしてしまうのですが、話の筋立てについては映画は原作にほぼ忠実であり、全編を通してみなぎる見えないレベッカの影の不気味さはよく伝わって来ます。 ただデンヴァース夫人については、原作ではレベッカを同じくらい背が高くてやせた婦人ですが、映画で彼女を演じているのは「私」と同じくらいの背丈の中肉中背で、東洋人のような顔貌の女優です。もっと原作に忠実にしたほうが不気味さが増して良かったのではと思います。また、映画ではマンダレイの西側と東側がとても近く、あまり広大な屋敷という印象を与えないので残念です。 焼け落ちるレベッカの部屋で、Rの文字が燃えていくラストシーンは圧巻です。
74年に亡くなるまで50年以上にも及ぶキャリアを誇るエリントンには、当然ながら膨大な録音も残されている。談志師匠がかつて手塚治虫の偉業を称えて、「(作品の)質に量が伴って、初めて天才と呼べる」 と言っていたが、これはデュークにもあてはまる。膨大な作曲数と膨大なレコーディング数、いづれも質が高いばかりではなく、いまなお色褪せることなく、世界中の人々に愛され続けている。デュークは、ジャズだけではなく20世紀の最高の作曲家のひとりとして燦然と輝く、天才のなかの天才である。 というわけで膨大なデュークのレコーディングからたった一枚を選び出すのは不可能である。平凡なジャズメンであれば容易に選べるのであろうが。 本作は、わが国でのデュークの最も有名なアルバムであるが、最高のレコードではないと思う。ただし、タイトルが示すとおり、ベストヒットの体裁をとっていて親しみやすい曲が多く収録されている。さらに演奏が充実していて録音もよいので、デュークの入門用としては最適である。かく言う私も20数年前にアナログ盤をさんざん聴いて入門いたしました。そしてそれ以来エリントンワールドにはまりこんで、いまだに抜け出すことができずにいます(笑)。 「モダンジャズファン」でいまだに彼の魅力に気づいていないひとや、カテゴリーを越えて柔軟に音楽を聴く耳のあるひとにこのアルバムをお勧めいたします。
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