前作「FINE ART OF…」でロック界を席捲、頂点を極めたブームタウン・ラッツとボブ・ゲルドフは、このアルバム以降、ものすごい加速度でリスナーに見放されていくことになるのですが、それを暗示するかのように、リリース直後のこのアルバムの叩かれ方は相当なものでした。 あまりに政治的な歌詞、リズム主体に転身したアレンジアプローチが、「FINE ART」的な傑作を期待していたリスナーを裏切ってしまった、というのが当時の一般的見解。でも「とっつきにくいけど、聴けば聴くほど、なスルメ感覚」で、個人的には「FINE ART」と同じくらい繰り返し聴いていたアルバムです。今回のCD化で久しぶりに聴いて、「これは今なら多くの人に再評価してもらえるのでは?」と思いました。まず、曲順がいじられていて、比較的ポップ寄りのナンバーが前半に集中していること、これは通常なら御法度な行為ですが、本作に限っては成功と言えます。初めて聴く人のための優しさが感じられます。「MOOD MAMBO」で始まったら、ついてこれない人も(リリース当時も)いるでしょうから。変テコなアレンジと濃すぎる歌詞でイメージがグシャグシャになっていますが、「ANOTHER PIECE OF RED」なんて、本当に美しい曲です。「STRAIGHT UP」はブームタウン・ラッツの真骨頂と言えるナンバー。「ELEFANT'S GRAVEYARD」は前作の路線に一番近いでしょうか。シングルカット(当然放送禁止)の「BANANA REPUBLIC」には「???」な人もいるかもしれませんが、僕は大好きです。決して上手いとは言いませんが、全体を通じて、ヴォーカル、鍵盤、ドラムスのテンションは、いい切れ方をしています。「FINE ART」が気に入った方は、是非このアルバムまでは聴いてみて下さい。
QUEENのLIVEについては、元々、アルバムほど好きにはなれなかった。あまりにも、性質が違いすぎていると思った。
「LIVE KILLERS」や、西武球場のLIVE VIDEOもあまり好きになれなかったし、実はこのLIVEにも、それほど大きな期待を抱いていなかった。
私は、今では「超古典派」に属すると言っても良いQUEENファンである。
とにかく「II」(side・black)と「SHEER HEART ATTACK」のA面には、
畏怖に近い念を抱いている、と言っても過言ではない。
此処で見ることのできるQUEENは、「II」や「SHEER HEART ATTACK」といった、
私が嘗て崇拝に近い念を抱いたアルバムからの楽曲は中心的な役割を果たしているとは思えない。
むしろ、個人的に、いくらか熱が冷めてから(大雑把に「世界に捧ぐ」以降)の楽曲が、代表曲として、堂々と演奏されている。
しかし…
それにも拘らず、魅了された。
楽曲の素晴らしさと、Freddieのプロフェッショナルなパフォーマンス。存在感。
天才肌のアーチストというだけでなく、showmanshipにおいても優れた人だった。今頃になって気づくのは遅いけれども。
それは、以前の私だったらFreddieの「ちょっと、ついていけない部分」であったかも知れない。
LIVE自体、質的にも量的にも、圧倒される。
一人ひとりの力が結集すると、次元の違うエネルギーが生み出される。
この4人ならではのQUEENを再認識できたのも、嬉しい。
華麗で、繊細なQUEENは最早、此処にいないが、骨太で、脂が乗ったQUEENの熱演をじっくり味わえる。
本当に名曲揃い。
初期以外のQUEENは、どうしても駄目、という方も、一度は視聴してみても損はない、エネルギーに溢れたLIVE。
当時、ラジオで知った「哀愁のマンデイ」に衝撃を受けレコードを買い、私の周りにファンがいなかったために一人で中野サンプラザでのライブを観に行ったことも、今では懐かしい思い出です。 特に、キーボードのジョニー・パジャマ・フィンガースは、学校在籍当時からパジャマを着ていて、校長?から「着替えてきなさい」と指摘されると、別のパジャマを着てきた・・・とのエピソードも私の頭から離れません。 当時は確かアメリカでは放送禁止になったと記憶していますが、FENでは今でも時折「哀愁のマンデイ」が流れます。この曲が名曲であることの証明ではないでしょうか。
青春時代にはさほど興味を持たなかったQUEENでしたが 数年前から突如として好きになり遡ってPVやライブビデオを観ております。
このビデオを購入した理由が「LIVE AID」で演奏した「Radio GaGa」の映像を 探していて辿り着きました。 残念ながらモントリオールのライブ映像と違いライブエイドは残念画質ですが それでも後悔は一切していません。(やっと所持できた幸せ感?) というかモントリオールのライブ映像が「81年のライブで何でこんなに高画質なのか?」 と、そちらのほうが不思議なくらいです。 輸入版は値段的にも凄く安くて文句の付け所がありません。 もうこれは「買い」でしょう。
全てのアーティストがもちろん素晴らしいのだが、圧倒的なパフォーマンスで観衆や私の心を揺さぶったのはQUEENでした。このDVDを購入してQUEENのライヴを見てファンになった人もいるのではないか??と言うくらいの素晴らしいパフォーマンスです!QUEENを見るために買っても良いくらい(!?)です。・・・と彼らの話はここまでにして・・・ 私がこのDVDを全て見終わったとき自分の中で世界に対する見方が何か変わりました、言葉では説明できませんが。何より、色んな意味で自分の存在について考えるきっかけとなります。どうか、このレビューを読んだ人はご購入願いたいです。
|