奈良の山奥の神社で育った主人公。
高校入学を期に、東京での寮生活を始めるが・・・
シリーズ2巻目に突入し、物語がイッキに動きだした。
ハリウット映画のように、畳み掛けるように事件が勃発する。
しかも、主人公の心情も丁寧に描く。
最初の見せ場は「修験者」VSワルモノ「陰陽師」
最近の風潮的には「陰陽師」はイイモノなのに、本作でのイメージはあまり良くない
そういえば、原田実著「とんでも日本史の真相」によれば、安倍清明が活躍したのは初老になってからだとか。
実は、主人公の入学した高校では「神霊と接することのできる人間」の保護の試みがなされている。
彼・彼女らは絶滅危惧種なのだ。
彼・彼女らが人類を滅亡から救うカギを握っている。
加門七海氏が著書「心霊づきあい」のなかでも似たようなことを述べていた。
とにかく、学園内で繰り広げられる権力闘争がおもしろい。
本作のこの権力闘争が好きな人には上遠野浩平著「騎士は恋情の血を流す」がオススメです
次巻では忍者がでてくるのかな?
期待。
本当に楽しみに待ってます。わくわく発売を待てる本って手に入ったとき幸せです。 今回泉水子が動き出して物語も一緒に動き出した感じ。 深行もそれに伴って作ってないいろんな表情を見せてくれるのも面白かった。 ただ児童書なだけあって、あっという間に読み終わってまた次の待ち遠しい時間が来るのがつらい 今回は秋に出るらしいのでまだよかったですが
発売となってすぐに読みました。
荻原先生の作品は全て読んでいます。
個人的には現代のものよりもやはり「空色勾玉」や最近のもので「風神秘抄」の方が好きです。
飽くまでも好みですが。
根底に日本神話があり、その独特の雰囲気を荻原先生が上手く引出しとても魅力的な作品に仕上げておられるからです。
RDGは読む前は迷う作品ではありますが
読んでみれば荻原先生らしい作品となっています。
現代では有り得ない陰陽師や忍者が物語を彩っています。
確かに他の方でも言われていましたが、荻原先生の作品にしてはページ数はとても少ないです。
それ故に惜しい感じ。登場人物の味を描き切れていない感じ。
全ての刊が出そろって1つのストーリーになるのでしょうが、それにしても惜しいです。
時間はかかっても良いので、もう少し長編にして欲しいですね。
内容は言わずもがな。
とても面白いので☆4個です。
荻原規子さんといえば、やはり『勾玉三部作』が代表作だと思いますが、この『樹上のゆりかご』もまた素晴らしい作品です。 前出の作品と打って変わって、登場人物たちはみな「現実世界」に生きる高校生たち。学園サスペンスとも言うべき作風ですが、それでも荻原さんが紡ぎ出す独特の世界観は、二次元にも三次元にも納まりきらないような気がします。読んでいて、「現実」と「非日常」を行き来しているような、とても不思議な感覚に包まれます。(私は女子校育ちなので、主人公ヒロミの感覚に近付くのに少し苦労はしましたが。) 作品に出てくる『サロメ』の解釈もなかなかワイルドで興味深いです。ちなみに、この作品によって聖書に興味を持たれた方には、聖書の中の『マタイによる福音書14:1-12』『マルコによる福音書6:14-29』を開いてみることをオススメします。(違った解釈が生まれるかも知れないので。) 確かに『これは王国のかぎ』の続編を期待して読むと肩すかしをくったような気分になってしまうかもしれません。でもやっぱり『樹上のゆりかご』は『これは王国のかぎ』の完結編であったな、とじわじわ納得してしまうのも事実です。 どうぞ「現実世界」と「非日常世界」に生きる高校生たちの心の旅路をご堪能あれ!!
このシリーズ、表紙のイラストそのままの内気な少女が実は恐ろしい「姫神」の依り代だったというお話で、その落差の大きさに驚きながらも、少しずつ見せる少女の成長ぶりが見所と言えます。第四巻となって、いよいよお話の概要が明らかになってきました。
書名にも入っている「世界遺産」という言葉は前巻当りから出てきたのかな?正直言って違和感があったのですが、読んでみるとその辺が「普通と違う荻原ワールド」の真骨頂なのだと分かって来ます。荻原氏は主人公の少女「泉水子」が巻き込まれた世界遺産選定騒動を通して、彼女の身に降りかかる過酷な運命を描こうとしているようです。
姫神の口から語られる驚くべき事実から、人類の命運を握る泉水子の未来が見えてくる・・・その衝撃の「真実」に唖然です・・・。
現代の学園生活がメインなのでライトノベル風の感触?特別「深い」描写は無いのですが、少女から女性へと変りゆく泉水子の恋模様も絡めて、登場人物それぞれの立ち位置が微妙に変わって行く所も面白い。姫神と泉水子の変貌振りなど、目が離せない展開が続く第四巻です。次の第五巻が大詰めになり・・・完結は六巻位かな?
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