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トミックス 限定 JR14系「さよなら 富士・はやぶさ」16両セット 92962 ブルートレインには、夢を乗せて走るイメージを持っているが、このモデルは、「さよなら列車」の構成が非常に精巧に組み立てられているので、見ているだけでブルートレインに乗って夢を見ているような気分が味わえる。さらに実際に走らせれば、最高の気分になれるので一晩中でも走る姿を眺めていたくなる。
愛の生活・森のメリュジーヌ (講談社文芸文庫)  舌を巻く、とはこのことだろうか。金井美恵子の処女作「愛の生活」のこの新鮮さは何だろう。これは太宰治賞の佳作となった彼女の文壇的なデビュー作だが、このとき氏はまだ十九歳だったという。

 何より新鮮なのは、その何気ない日常の細部に目配せされた視線の緻密さで、台所、食材、煙草、コーヒー、ノート、ペン、手紙、特に食べ物に関しての執拗な描写が出てくるが、普通なら、これら小説の小道具でしか有り得ない多くのさりげない日常のディテールが、まるで壮大な作品の主題のように思えてくるから、不思議である。

 ここには、金井美恵子がデビューしてから十三年ほどの、一九七〇年代までに書かれた主要な作品が収められているが、作品が紡がれるごとに、その批評的精神が突き詰められていく経緯が、何より凄い。

書くということは私の運命なのかもしれないという極めて美しい冒頭からはじまる「兎」は彼女の初期の代表作であり、さらに、その小説は実は私が描いたのだ、と作者が告発される「プラトン的恋愛」も、やはり彼女の重要な作品だ。

 他にも、金井美恵子という人は短篇の名手であり、魅惑的な作品が数多いのだけれど、これらだけでも十分彼女の豊かな才能を窺うには申し分ない。この作品で興味を持った人は、その後のやはり彼女の代表的短篇を集めた『ピクニック、その他の短篇』をお勧めしたいし、また、目白四部作なる通俗小説も楽しいし、画期的な長篇『岸辺のない海』というのもある。


皇帝秘文 (幻狼ファンタジアノベルス) 私はイラストレーターさん目当てで買いましたが、お話のほうも独創的で買ってよかったと思います。
もともと中華風のお話が好きだったこともありますが、ファンタジー小説らしい世界観に引き込まれて
あっという間に読み終えてしまいました。もちろん、睦月ムンクさんの絵も作品と非常に合っており、
次の挿絵が来るのが待ち遠しくなるくらいです。世界観的に難しい漢字や名前が多くなってしまうので、
やや読みづらさを感じるかもしれませんが、一冊にうまくまとまったスト―リー構成で、
なお且つ続刊を期待させる内容だと思います。

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