本日,DVD第4集とともにCDが届く. 地上波ではよく見えなかった本編を一気に観て,メインメニューで「俗・メインテーマ」が流れて来る. 心の中にたまっていた物が柔らぎ,どっと涙が溢れ出した.
これは第二期になってから作られた曲ではない.第1期第6話で挿入されている.その場面と言うのが,原作の連載開始を告知する特報のアニメ化である.「俗・メインテーマ」はそのカットが初出であり,第二期初出ではない. そもそも第1期第1話の冒頭が,マンガ家生活17年目にして初めてアニメ化叶った原作者の「記念パラパラマンガ」のアニメ化から始まっている.これほどまでに原作者に敬意を表したアニメなどほかに知らない(単に弄っているだけかもしれないが).
割とすんなり決まった2期だが,3期は全く不透明.その状況下で(絶叫画家のように)アニメを観て,サントラを聴く.それも,現代日本を覆う絶望を自虐的に嗤うマンガのアニメ化を観て.
泣き笑いせずにいられようか.否定の否定は肯定である. 自らが絶望していると言うことを潔く認めること.それを頑に否認し,無理にポジティヴに生きて行こうとすることこそ,人格障害,精神崩壊,そして自殺の端緒ではないか. 人は絶望しても生きて行ける.1期DVDのレビューでどなたかが書かれたように,それこそこのマンガ・アニメのテーマであり,Raison d'etreであると同時に,それを愛好する我々の生きるよすがでもあるのである.
普通のサウンドトラックなら、ここまで統一した編曲方針でつっきることはないでしょう。ひたすら「耽美」でくくったと、音響監督の亀山さんが述べておりますが、ここまでやっちゃうのはすごいというのかなんというのか…ゆったりとしてリズム進行に、ぜいたくに楽器を使いまくって楽曲作りをしているのが明確に感じられること。
メインテーマとなっている楽曲自体、かなり輪郭のはっきりした感じですし、それらをアレンジした楽曲もしっかりとイメージが変わったように感じられるようになっているのは、これまでの長谷川さんの実績からも当然というところでしょうか。それよりも、それいけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコでこの作品の新房監督と仕事をしたことから、かなりの自由度をもたせてもらって音楽を作らせてもらい、かなりの思い込みの中でのびのびと音楽を作ったことが功を奏しているようです。結構ある別の楽曲の雰囲気が入っているものもあるんですが、見事に一つのコンセプトの中にかみ砕かれて楽曲が作られているなぁ…と感心しきりだったりします。それも「耽美」という普通ここまで明確にコンセプトとしないテーマで。
なぜ耽美かというと、この作品自体ちょっと古い昭和前期っぽい町並みや学校(主人公もか)で、でもそこで挙げるのは今の世のセコや貧しさでして、舞台背景同様に今をあんまり感じさせないようにする道具として、活用する必要があったからのようです。それゆえ、この音楽にいろんな映像を重ね合わせると、別のイメージの印象を与えていけるのかもしれません。
最終回は、フルカラー完全版OP・最終回限定ED(曲・オマモリ)と最後の最後まで視聴者のテンションを弛緩させることなく終了しました。(OPのダンスシーンの高クォリティには思わず「おお!」と声が上がりました)途中から解っていたことですが、「あの1期を上回った!」んです。しかも、さらに原作を忠実にアニメにして。他作品と比較して賞賛するのは低レベルなので控えたいのですが、他のアニメでの1期の好評を受けての2期で、なんだかなあ〜的な作品が散見される中、さらに突き抜けてくれた「俗・さよなら絶望先生」に素直に拍手をしたい気持ちです。 第4巻は4話収録。
第十話「劣化流水」「痴人のアリ」「一見の條件」(「デチューンの話」「アリアリ詐欺の話」「一見様の話」)
第十一話「黒い十二人の絶望少女」「今宵今夜のこの月が僕の涙で曇りますように」(市川昆監督追悼?のような横溝正史的な原作に無いオリジナルと七夕の話)
第十二話「着陸の栄え」「或る女 役」「波に乗ってくるポロロッカ」(「ソフトランディングの話」「他人のドラマに巻き込まれる話」「ポロロッカの話」)
第十三話「鎌倉妙本寺解雇」「大導寺信輔の音声」「あにいもうとという前提で」 (「追い出された鬼の話」「芽留の声オーディションの話」「なんでも前提社会の話」
さよなら絶望先生の原作を知っている人のなかには自分の好きなエピソードが今期アニメに ならなかったことに落胆している人もいるはず。(自分的には木野VS久藤の本のタイトル つけ対決が見たかった…) そんな方は3期に期待しましょう。
DVD3万売れたら3期らしいです。 4巻で3万ということは、全巻購入者が7500人いればよいわけです。 僕は全巻予約しました。僕みたいなのがあと7499人いれば来期アリです。 あなたもその一人になりませんか?
自分は原作は読んでません、アニメから入った者です。第一期から視聴してきましたが感想を一言で表すと『非常にヤバイ』です(訴えられないのか?と毎回そう思わずにいられない)、第一期から観てる方は説明する必要は無いですが。第2期の最終回を観ましたが続編がでる気配が全くありませんでした(悲)、第一期の最終回では登場キャラが『最終回です!!』と連呼し視聴者に絶望を与え【何かあるのか?】と思わせ振りな感じで終了しましが(その後、第2期製作決定)、今回は普通に終わりました(笑)。最終話の内容は豪華声優を使ったパロディ・節分ネタなどメチャクチャやってくれます、最後はみんなで『絶望した!!』と絶叫。最終回の為に製作したのか新EDが流れました、できれば続編を製作してほしいのですが(『みなみけ』はどうでもいい)完全に終了っぽいので絶望した!!。
「絶望先生は音楽もかなり良い」とは聞いていましたが、 これほどとは!想像以上でした。 個人的な好みですが、11曲中9曲が「当たり」でした。 「ほれっ・ぽい」が1番好きです。
大槻さんとのコラボは、ファンキーなのにほろっときたり。 少女達は格好良くて可愛くて、時に切なく。 昭和な感じもするし、新しい感じもします。 なんでしょうね、うまく説明ができないのですが… とにかく私は大好き!はまってしまいました。
Amazonなら試聴できるので、興味のある方はお聴きください。 この世界観が覗けると思います。
他に絶望少女達の「絶望レストラン」「金魚の接吻」、 糸色望の「暗闇心中相思相愛」もいいですよ!
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