著者の経歴を拝見すると、教育現場に長くいらっしゃる方のようです。全体を拝見して思ったのは、先生が別の先生の取り組みをじっくりレポートしたんだな、ということでした。ご自身の気持ちのたかぶりとともに目の前の事実の報告をなさっている印象です。とくに指導者の講演にふれたところでは、PTAの勉強会に出席しているような気分になりました。教育者である著者が取材対象である指導者の「教育方針」に感動したのだと思いますが、読み手である私とは感動ポイントに少々温度差があり、腹のそこがスッとさめた気分になりました。 吹奏楽団の活動スケジュール、練習風景などはよくわかりました。完全に客観視するレポートなのか、対象に入り込んだ読み物なのか、どちらかに絞り込んだ方がよかったのではと思います。
紹介どおり、カバージャケット・盤とも美品で満足です。
往年の課題曲が、コンクールの熱狂・懐メロ的感情・参考演奏の呪縛とは無関係に、今の世代の指揮者によって、改めてスコアリーディングされ、演奏されたもの。録音・映像も新しい。そういった意味で、貴重な一枚である。
もっとも、過去の課題曲に、懐メロ的な過大な期待を持つと、失望させられるかもしれない。またアマチュアのコンクール演奏のような熱気もない。あくまでも、改めてスコアリーディングされた演奏であり、比較的冷静な演奏である。
私も他のかなりのレビューの方と同年代なんでしょうね。当時高校1年でした。入学祝いにおねだりして上野松坂屋の中二階にあったプレイガイドに並んで買いました。 まともなコンサートは初めてで、普門館は大きなホールと聞いていましたが、「こんなものか?」と思いました。 プログラムが2千円で売っていて、高くて買えませんでした。 開演前にバイオリン奏者がハイドンのひばりを弾いていました。コントラバス奏者が練習しているのですが、まったく聞こえません。 カラヤンが指揮台に立ってから音楽が鳴り始めるまでの数秒間、観客はほとんど息をせず、身動きはしませんでした。ものすごい緊張感でした。耳がピーンと音がするような静けさでした。 あっという間の1時間あまり。演奏は打楽器が特に大きく聞こえたように思いました。PAのせいか?とも思いました。比較の対象がないのでよかったのか悪かったのか、とにかくカラヤンを聴くというイベントが終わった・・・。という感想でした。再三のカーテンコールを終わらせるときに、カラヤンがオーケストラに向って投げキッスをして、メンバーを引き上げさせたのが印象的でした。「かっこよすぎるカラヤン」(谷川俊太郎)でしょうか。
後日のFM再放送のときにビオラの土屋邦雄氏がゲストで話をしていて、「おかしいですね。あれほど緻密な練習をしたのに。弦のそろわないところもあるし、管と弦の調和の取れないところもある・・・・。ただカラヤンさんの大きな音楽は感じていただけたのではなでしょうか」と自分に厳しいところを指し引いても、否定的なコメントをしていたのをはっきり覚えております。
何年か前にこのCDが発売になり、真っ先に買い求めました。自分はこの25年あまり、何を聴いてきたのか?何か成長してきたのか?と問いかけられているような気がしました。 カラヤン渾身の第九とまでは行かない・・・。忙しいスケジュールなのでこの辺で勘弁して・・・という域を出ていないように感じております。(来日スケジュールの過密さと演目の多さ、大曲も多かった・・・)
その来日時にやったウェルディのレクイエムは比較は出来ませんがこの第9以上の名演奏だったなと思っています。
コレに入ってる73年のドボ8とタンホイザー生で聴きました…。多感な高校生にこんなモノ聴かせちゃいけません!やられました…特にワグナー!トロンボーンのユニゾンの音あまりに圧倒的で、今まで聴いてたオーケストラは一体何だったんだろう…と子供心に衝撃を受けました。とにかく凄い音!全身震え涙ボロボロ。カラヤンやっぱり凄かったです。それまでマジメだったのにコレ聴いてから酒タバコ競馬麻雀と人生に対する姿勢変わりました。だってあんなに素晴らしい世界があるのにあくせく会社や家族の為に働いてどーするんですか!ベルリンフィルは無理(当たり前)でもせめて何か気持ちイイモノを作って送り手になる準備に入ったのであります。ベーム聴いてまたまた感動し完全に人生のコース変わりました。アノ感動を求めて色んなオーケストラ聴きましたが(ムラビンスキーやマゼールやバーンスタインやブーレーズなどなど、残念ながら日本のオケは…鳴らな過ぎ)もう二度と感じる事はできませんでした…。どんなオケも失望するだけなのでナマはもう聴きません、いや、聴けません…ある意味で不幸です。なんなんですか?カラヤンもベームも、あの音!完全に他のオケとは別物別世界ですな。ナマで聴けて幸せでした。大企業入って裕福な生活はできなかったけどカラヤンとベームのおかげで一応本や映像作って生きてるし…ギャラ安いけど…。カラヤン録画録音うるさかったらしいし本番ライブ無理だったんでしょうね…チャイコの4番もあればベストでした(行けなかったので)。でも私死んだらこのタンホイザーとベームのブラ1お通夜で流しっ放しにしてほしいなぁ…マジで。
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