りえちゃんは確かに復活しましたが、この頃の天真爛漫さはもう消えてしまいました。ぴかぴかの稀有な存在感だったと思う。ノスタルジーですね。
さて、レビューに困ってしまうこのアルバム。はっきり言って名盤です!ロス録音で、名うてのミュージシャンを集めて、宮沢りえのピークとバブル時代の予算いっぱいのクールなアルバム。 うん、大好きです。が、宮沢りえやアイドルファンに受けるかというと・・・(笑)渋いよね、コレ!ブックレットも秀逸で、まず一度は聴くべきアルバム。ある程度大人にならないと「地味」で片づけられるし、なぜシングル・カットが「GAME」?この曲はシングルではダメ、このアルバムに収録されてナンボの曲。
宮沢りえと原田芳雄のまるで舞台劇のような二人芝居。
原爆で亡くなった父親が、娘の恋愛応援団長に出現する。
恋愛を罪と感じる娘。親友の死によって「自分だけ幸せになれない。」
でも本当の娘の罪悪感は・・・。
原田芳雄の、あのゴッツイ体でエプロンをして、まめまめしくごまをすったり、
雨漏りでタライを運ぶ姿が、コミカルでもあり、もの悲しい。
娘の最後の言葉。「また何かあったら出てきてね。」
唯一娘の幸せを願って、あの世から出てきた父親。
けっしてもう出てくる必要は無いだろう。
娘の心の中で封印していた名残は、浅野忠信との恋愛を契機に
その思いが父親に伝わり、父親からのメッセージも確実に受け止められているのだから。
あの頃は手に取る事ができませんでした。時が過ぎ、遠い昔を振り返る時、十代の貴女がいます。貴女の美しさに呆然とし、拍手をおくりました。この本を開く時、私の青春も一緒に連れてきてくれました。ありがとう、りえさん。
最初は“良くある、女優の写真集”くらいにしか思っていませんでした。でもページをめくるごとに全く違う世界が展開されて、まるで舞台を見ているようです。しかもオシャレ!!かなり高度な技が使われています。 それと「宮沢りえ」の表情も楽しいです。服によって、メイクによって、いろいろな演出がされています。 これ、かなり得した気分になれる本です。見てみないとこの感じは伝わらないと思いますが、少なくとも私はかなり気に入ってます。
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