鉄道車内で怖いとか危ないと思ったことは一度もないが、終戦後は集団暴行スリや貨物窃盗など、鉄道犯罪が横日常茶飯事だったという。それでGHQに言われて作ったのが、国鉄管理区域内にのみ、警察権を認められた鉄道公安職員だった。由来がアメリカの指示と聞き、なるほどと思った。州立病院やら大学にも独自の警察権を与えてしまうほど自治を重んじるアメリカらしい。
鉄道公安だとやっぱりスリや置き引きなどの窃盗やキセルの摘発が主戦場。しかし、本書では、犯罪捜査の側面だけでなく、国鉄を舞台にしたデモや暴動、労働争議での警備活動、日々の駅、車内の巡回警備のほか、大雪の除雪や家出人の保護、産婆役までこなしたというびっくりなエピソードまで紹介する。司法警察職務以上に、国鉄職員、営業マンとして「乗客に親切に」が重んじられた。びっくりしたのが、国鉄増収策へ貢献せよということで、キセル摘発による罰金収入増のほか、旅行キャンペーン販売までやり、静岡だけで年10億円売り上げたが、検挙率が下がってしまったという笑い話もあった。本業はどうしたというのもあるけど、公安室からチケット買う客なんていたのかねえ……
現場を踏み抜いたOB6人に当たり、鉄道公安の仕事は何か、思い入れを込めて書いている。昔は良かった的な回顧感が漂うが、四半世紀もたち、知る人も少なくなった今ならいいのではないか。
鉄道ファンの巻末を読んでいたら、この本が出てきました。時代を感じます。国鉄職員でありながら、逮捕権などを持つ特殊な職種。鉄道に関する事件調査をするのが、設定です。テレビドラマに出てくるような鉄道関係の警察のようですが、わたくしなどは、捜査などはあまり興味はなく、鉄道に関する描写、表現がたまらなく味わいがあるとのことで、読み進めて、んー、と唸るような感じです。
全体的にあまり綺麗ではありませんが使えないわけではないです。
知らない歌もそれなりにあったので、ちょっとがっくりですが聞きたい歌には満足でした。
警棒を買いましたが、普段は持ち歩けないですよね、護身用に使えると星5つなんですけど。
|