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シー・マイ・フレンズ
私は、前作『キンクス・コーラル・コレクション』のレヴューで、次のように書いた。
「キンクス」の名を使ったアルバムを作ったことがレイの再結成の気持ちが高まってきたことの表れなのか、それともそこにソロ作も入れたことが「自分こそがキンクスだ」もしくは「自分ひとりでもキンクスの音楽をやっていける」という気持ちの表れなのか、いろいろと憶測してしまう。次の作品が気になるアルバムでもある。
そして、実際にリリースされた「次」のアルバムが今作だ。オリジナルのソロ新作かキンクス再結成実現かを期待していたのに、またもやセルフ・カヴァー集とは、少々肩透かしを食った気分にもなる。ただし、前作が終始一貫して合唱団とのコラボでリード・ヴォーカルはレイ自身だったのに対し、今作は各曲でロック系のさまざまなミュージシャンと共演している。前作と対になるセルフ・カヴァー集ととるのがよいのかもしれない。重複する曲を聴き比べるのも興味深い。とはいえ、ハードなロックでゴリゴリ押しているのかと予想していたら、思っていたほどではなかった。
今作のブックレットには、それぞれの作品に関するオリジナル発表当時の思い出と今回の録音をめぐるエピソードがレイ自身によって語られていて、それも興味深い。(日本版には和訳も付いている。)それを読み、それぞれの曲での共演を聴くと、レイの作ったキンクスの曲がいかに幅広く影響を及ぼしたかがよくわかる。
総じて曲のアレンジも良い。この録音の後この世を去ったアレックス・チルトンの「エンド・オヴ・ザ・デイ」などは、アレンジも歌もとてもかっこよい。ただ、たとえば「セルロイドの英雄」の前作と今作のヴァージョンを聴き比べると特に思うのだが、やはりレイの歌はどんなアレンジにせよレイが歌うのが基本的には一番しっくりくる気もする。今作はジョン・ボン・ジョヴィ&リッチー・サンボラとの共演だが、サンボラのギターはよいものの、歌の方はレイがリード・ヴォーカルを受け持つパートになって初めてこの曲に漂うノスタルジックな美しさが感じられるように思う。メタリカと共演した「ユー・リアリー・ガット・ミー」のようなハードなロック系の曲やパロマ・フェイスと共演した「ローラ」のような一癖ある奇妙な歌も同様で、決して今作のアレンジが悪いというわけではないのだが、やはりレイが歌っているほうがその曲の持つ味を存分に味わえる気がする。
それにしても、最近ブライアン・ウィルソンやピーター・ゲイブリエルやスティングといったヴェテラン系のミュージシャンたちが他人の曲のカヴァーや過去の曲のセルフ・カヴァーのアルバムを出すことが続いているのが少々哀しい。優れたソングライターの新譜はやはりオリジナル新作を期待してしまう。このアルバムも、全体としては決して悪くないのだが、その渇きを癒してくれるものではない。次こそ(ソロであれキンクス再結成であれ)素晴らしいオリジナル新作を期待したい。
全体としては星4つと5つの間ぐらいだが、レイならきっとオリジナル新作で星5つのアルバムを作れるに違いないとの期待も込めて、今作は星4つにとどめておく。
なお、日本盤はSHM−CDのうえ、マンド・ディアオとの「ヴィクトリア」およびアルノとの「モーメンツ」を加えた全16曲。どうせ買うなら日本盤の方がお薦め。
with (ウィズ) 2011年 11月号 [雑誌]
今使っているバッグINバッグがサイズが大きくて、小振りのバッグだと使えず不便で、小さめのバッグINバッグが欲しいと思っていました。
付録は、ツルッとした光沢のあるポリエステル生地で、しっかりした造りです。
サイズも小振りですが、マチがあるしポケットもあるので、細々した物がきちんと入り、大満足です!
黒地に赤い小花柄は本当に可愛いし、汚れも目立たないで良いですね。
縫製も綺麗で、付録とは思えないクオリティの高い仕上がりだと思います。
お揃いのティッシュケースも可愛い!
本誌は、秋モード全開ですね。
秋物を買うのに参考にしたいです。
カバーガールの北川景子さんも大好きです。
買って良かった!
付録は本当にお勧めです。
ファット・ジャズ
1957年録音、全5曲収録です。J・マクリーンセクステットで、3管編成で、なんとtubaが入っています。通常は、バリトンサックスが低音を受け持つことが多いようですが・・しかも驚いた事に、R・ドレイパーこの時弱冠16歳だったというんですから、そして、5曲中3曲の作曲に関与しています。
1 アンサンブルから入り、マクリーンのソロ、W・ヤングのコルネットソロと続きます。哀愁をたたえたメロディーで、マクリーンの少しくすんだasの音よくマッチしています。2 アンサンブルから入り、マクリーンのロングソロ、コルネットソロ、tubaソロ、ピアノソロ、そしてアンサンブルで終わります。3 アンサンブルの後、tubaソロ、そして各自のソロが続きます。L・リッチー(ds)、G・タッカー(b)も好サポート。4 スロー・バラードです。短いピアノのイントロの後、各自のソロ・プレイが展開されます。しかし、こうも遅いとtubaは少ししんどいか?(事実、ソロの時間は短い)5 御存知マイルスの曲です。アップ・テンポで各自のソロが軽快に小気味よく展開され、ラストを飾るに相応しい演奏になっています。
何れもいい演奏だと思います。個人的見解ですが、1、5は曲調は全く正反対ですが、何れも素晴らしい演奏でこの2曲が私のベストです。
最後にタイトルですが、FAT、太った、脂肪の多い、転じて豊かな、贅沢なという意味になりますが、ジャケット写真に映っているいる物は、カロリーの多い物ばかりです。3管編成で、しかもtubaも入っていて、贅沢、豊かだ、という意味合いで付けたのかな?という気ががします。
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