少年・少女たちを主人公にして「日常生活に起きるちょっとした不思議」を描き出していく。 コミックスがオールカラーなので色使いが作品としての雰囲気を成り立たせるためにどうしても必要だったのだと判る。
ふしぎなこと・・・って、ある意味「無知である」からこそ胸に抱く疑問ということだ。 大人になったら不思議を感じるシーンが少なくなった・・・と感じるのは「多くのことについて真実を知り、知識を得すぎた末の結末」なのかもしれない。
けれど「ふしぎを感じることの重要性」を忘れてはならない。 探究心に対する刺激は新しい世界への誘い(いざない)であるはずだから。 「ふしぎの向こう側に何を見付けるのか?」は重要ではないはず。
結末よりも「そこに至るまでの過程」の重要性を、まるで水がスポンジに染み込むかのように無理なく気付かせてくれる作品。 「味がある」よ。
“スタジオジブリ系の絵柄”山崎浩の作品を見て、多くの読者がまず感じることだろうし、そんなにはずれていない評価だろう。高畑・宮崎両監督のアニメの区別がつかないレベルの人々にとっては... だが。もちろん、この作品以外では作者の大好きなものへのオマージュを込めたものもあるにはあるが、それについての評をとやかく言う気はない。でも、「どきどき」に関しては、偏見なしで呼んで欲しい。子供のころどきどきしたさまざまな出来事がよみがえってくるはず。異性への関心、年上の人への憧れ、いたずらや冒険のスリル...。何歳になっても僕たちは少年の心を失わないってことが、きっとわかるはずだから。
私が小学生の頃の映画でしたが、ヤクザVSホテルというとてもインパクトのある作品だったと思います。 あの当時、手口を全てバラされてしまったため、伊丹監督が報復されるという事件がありましたが、つまりはそれだけ真に迫っていたということなのでしょう。
ヤクザに屈してはいけない。伊丹監督はこのメッセージを伝えたかったんだと思います。
秋本奈緒美さんと小沢なつきさんのレズシーンが見所の映画です。 とても美しいシーンなのですが、時間が短かったのと引きの画でしたので星は一つ引いてあります。 ストーリーそのものもとっても感動します。 一人の女の子が大人の女性へと自立して行くという。 切ない話。 その切ないストーリーとエロティックな女性同士のセックスシーンのバランスが絶妙で、互いを活かし合ってると思いました。
山崎浩の代表作「どきどき」シリーズの第1集。といっても、雑誌掲載時に「どきどき」として描かれた作品は1本もない。少年・少女を描いた短編連作を、この本で「どきどき」としてまとめ、2巻の途中から雑誌発表時にも「どきどき」というシリーズ名が入るようになったのだから。シリーズ共通の主人公はいないが、何人かの少年・少女たちはシリーズ中で再登場しているから、読み返してみると面白い。山崎浩の初期の作品から作風を確立した時期まで、1冊で読むことができるのがうれしい。特にこの巻ではファンタジー系、あるいはトワイライトゾーン系の作品が2作入っている。「素晴らしきわが人生」は後のファンタジー連載「山猫先生の“物語”」のルーツと思われる作品。雪深い不思議な村の話「田舎の時計」も心に残る1編だ。
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