オオクワ飼育初心者の自分にとっては、写真などで説明していて、非常に分かりやすかったです。「保存版」となっていますが、そのとおりこれ1冊で充分な気がします。
私がショーロに抱くイメージは、Noites Cariocasに代表されるようなどことなく都会的な雰囲気。それが「森」、しかもオオクワガタの住む日本の森の「春夏秋冬」をも表現するとは、興味しんしん。そして・・・ 第一音で情景が見えました、春風に新芽の芽吹きを。活動的な夏も、枯れ葉落ちる秋も、冬の寒さも。また、多様なショーロの音楽形態で表現された個々の虫たちに「森」の懐の深さを感じます。Track16の「森の贈り物」は作者が森と同化していってしまうようなエンディングです。この作品はショーロのジャンルにこだわらずに聴いてもらいたい一品です。
皆さんはオオクワガタの飼育は非常に簡単だと思うはずです。 しかし、この本を読むと、オオクワガタは非常に難しく、一番こだわることが出来るクワガタだと思うはずです。さらに、基本的なことを載せて初心者が飼うときのマニュアルや、上級者(でなければ分からない内容でしょう)が読むマニュアルが2つ載っています。著者の森田さんのひたすら自分の夢に向かってたどりつけた最高の国産オオクワ飼育本だと思います
当方ニ-ズにピッタリの内容でとても重宝しており、満足しています。
昆虫写真家が雑木林を取り上げた本というと、 生き物や作業の写真を並べて情緒的に分かったような気にさせるものが多いが、 本書は写真よりも記述に重点が置かれている。
それも単に「人間の手入れによって維持されてきた」と一言で片づけるのではなく、 刈敷きという農業形態がどのようにオオクワガタのすみかを作っていったかを、 丹念な聞き取りによって明らかにしている。 カメラが文章に置き換わったような鋭い視点が秀逸だ。
やや記述がセンチメンタルに走る部分が見受けられるが、 児童向きに描かれたものであることを考えると減点の対象にはならないし、 オオクワガタを自然から切り離されたものとしてか捉えることのできない子どもや 同レベルの大人にこそ読んでもらいたい本と言える。
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