時は1984年。小森和子さんがラジオの映画紹介番組で楽しそうに紹介をされていた。アカデミー賞最有力候補であり、史上最高のオスカー受賞数になるのではないかとの話題であった。対抗馬としては「黄昏」。On Golden Pond でデーブグルーシンが気持ちの良い音楽で老夫婦を描いた作品であり、素晴らしい作品であった。アカデミー賞をとったのはバンゲリスが音楽をしていた「炎のランナー」。漁夫の利という感じだったでしょうか?音楽が印象的であったためか、映画は今一つという感じが否めませんでしたが…。 当作品は、ジャーナリストの男女がけんかをしながらも、お互いを疑いながら、愛しながら、ロシア革命を通しての一大叙述詩となっており、非常にわくわくする映画であった。当時はまだソ連がある中で、共産党をテーマにした映画であり、一部始終に労働者の解放とインテリとの間があり、最後の感動的な再会のシーンにつながる。洒落た会話があったり、深刻な喧嘩があったり、和やかな団らんがあったり、不倫があったりと、人間模様をよく描いていた。一見、共産主義を礼賛しているような感じであったが、欺瞞性や常軌を逸した宗教的な狂信に向かっている様子等があり、人間の組織の行動的、個人の英雄志向等も随時描かれていたように思う。劇場からNHKの深夜放送、そして待望のビデオ化により、何度も見てきました。いまだにサントラ盤LPと映画パンフレットも残っています。(映画雑誌、ロードショーの切り抜きもあり、裏はバートレイノルズのシャーキーズマシーンが紹介されていました)当時は、インテリおばあちゃんであった小森さんが、「赤の広場に埋葬された唯一のアメリカ人、世界を揺るがした10日間の著者で、…、おばちゃまも紅衛兵の…」という解説があり、共産党宣言や紅衛兵に関する文献をあさったりしました。 ロシア革命からシベリア出兵の時代背景。労働運動が盛んであったアメリカのグリニッジビレッジ、ポーランド、フィンランドと世界を回っている感じがまたよい。出だしの老人の複数の証言形式も当時の映画としては、斬新的なストーリー展開であったように思います。密航するリード等古い胡散臭い時代をよく映していたように思います。 個人的に非常に好きな映画です。ビデオの1巻のテープが切れたので、そろそろDVDを購入したいなと思います。 この映画に情熱を燃やしたのもダイアンキートンが好きであったこともあり、この映画の善し悪しも理解している気がします。
黒iPhoneに貼りました。
とてもかっこよく満足しています、
でも、「鳳翔閣」がはがれやすいので注意・・・。
1番嬉しかったのが、3Dフィギュアをデスクトップに飾れること。 ワープロなどの作業をしている間もフィギュアを眺めることができます。 雑誌のフィギュア写真とは違って、好きな角度からフィギュアを眺めることができるのはたまらない。 僕はハムスターが好きだから、デスクトップにゴールデンやジャンガリアンをちょこんと座らせてます。 このソフトが有れば手に入らなかったフィギュアもコンプリートできるし、チョコエッグとチョコQを同時に楽しめるのも良いです
祝、BD化! 既存DVDは所有しているものの、なんと言っても、ヴィトリオ・ストラーロの映像の更なる美しさと深みに触れてみたく、期待感を込めて購入、DVDと比較してみた。 結果は、BDのクオリティとしてはやや物足らない部分もあるが、それでも、既存DVD盤よりは明らかに画質は向上しており、シャープさ、色合い、ライティングの繊細さを実感出来るソフトになっている。
歴史の証言者たちによる回想と、ウォーレン・ベイティとダイアン・キートンの絡みのシーンでの、暗闇を背景にしての人物たちがくっきりと浮かび上がってくる強烈なライティング。 海岸沿いの白い砂浜と淡い衣装との絶妙なコントラスト。 室内での登場人物たちを捉えた無数のショットにおける陽光と人工照明の差異と、時折被写体の感情を感じ取ったかのような温かみと荒涼感。 光と影、昼と夜、白と黒のせめぎ合いと均衡。
アカデミー撮影賞を受賞したその魅惑の映像美がより堪能出来る。
映画は、アメリカで唯一「赤の広場」に埋葬されている実在のジャーナリストのジョン・リードを主人公に、ハリウッド資本で正面切って描かれたアメリカに於ける社会主義運動台頭の歴史。
インターミッションを挟んでの、堂々195分もの超大作だが、そこはハリウッド映画。ただの社会派映画に留めず、20世紀前半の知的インテリゲンチャたちのラディカルで奔放な理念と生き方を、ストラーロの圧倒的映像美とラルフ・ローレンのファッション世界から抜け出た様なトラッドで粋な衣装デザインの数々と共に、愛と浪漫を織り交ぜながら重厚に活写した。
中でも、米英仏の第一次世界大戦参戦を契機に反戦、マルクス主義に傾倒していくリードと、女性解放論者ルイーズ・ブライアントの自由恋愛に、劇作家ユージン・オニールが絡み三角関係が発生、更に、ロシアに渡ったリードとブライアントが体験したロシア革命の成就までを描いた第一部は見応え十分。
そして、今作は、アメリカ映画史上初めて(そして、恐らく絶後だと思うが)、革命歌「インターナショナル」をフルコーラスで聴かせた映画でもある。 公開当時、映画評論家の松田政男が、“延々と続く「インター」の中、ロシア革命が成就していく間にインサートされるベイティ&キートンのラブ・シーンに、ハリウッドの商業主義に革命は取り込まれてしまった”旨の発言をしていたのが、今も思い出される(笑)。
革命的ロマンチシズムに熱く昂揚してしまう第一部から一転、理想社会の更なる実現が、路線対立、セクト主義、非人間的で官僚的なその本質にリードが苦渋していく第ニ部は、正に、かって社会主義に一度でもシンパシ―を感じたものの、離れていった者たちの気持ちを代弁しているかの様だし、今日の社会主義体制を象徴しているが、関心や背景に疎い人たちからすると、正直、理解する事自体が苦渋なのかもしれない。
私の実家がある田舎では社会主義者を今でも「アカ」という。アメリカでも「アカ」というんだな。ジョン・リードはロシア革命を取材した「世界を揺るがした10日間」で歴史に燦然と名を残すジャーナリストである。私も学生時代に何度も読んだのでなつかしい。しかしジョン・リードという人物がどんな人なのか知らない。プレイボーイで知られ多くの女優やセレブ(ジャクリーヌ・ケネディ)と浮名を流したベイティがジョン・リードを演じるとは違和感がある。私はその手の人物は大嫌いだがベイティはそれほど嫌いではない。彼は筋金入りのリベラルで民主党員。ながらユダヤ系ではなくユダヤ資本のハリウッド支配を批判している。この映画は3時間を超える長い映画だが退屈ではない。見る前に違和感を感じたりード=ベイティだが見終わるとりードはこういう人だったのか。ジョン・リードはメキシコ革命を取材した著作もあるが翻訳がでてないみたい。ロシア革命万歳!
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