処女作品が収められているこの自選集は作者のごく初期の作品で、漫画の技法も素朴である。スクリーントーンを使用せず、黒と白だけが強調されているが、それが独特の雰囲気を醸し出しており、作者の原点を感じさせる。特に「写真物語」では不良娘と老齢に差し掛かった写真狂の父親が描かれており、親子ならではの暖かい感情が画面から溢れている。登場人物の表情も素晴らしく、その後の作品も含めて作者の全てがこの作品には入っているといつも読むたびに感じてしまう。漫画好きな私だがこれまで読んだどんな漫画と比べても「写真物語」が一番好きな作品である。この作品を読むと漫画の技術以前の何かを感じる。特にこの作家の描く人物の表情のうまさ(技術という意味ではなく)には天性の才能を感じてしまう。処女作品集なので作画などの技術的にはその後の作品に劣るかもしれないが、とにかく心を打たれる絵やセリフが散りばめられており宝石箱のような本である。この作家は自分の書きたい詩を文字ではなく漫画という媒体で表現しているのであろう。
J(S)Wは間違いなく自分の中で今でも最高のバンドである。このビデオ内容は彼らの解散ラストライブであるが、 彼ら本来のロックンロールを感じれる1本である。 初期の頃の曲が多めなのはきっと彼らがファンに最後の最後に、J(S)Wの原点そのものを聴かせたかったからではないかと自分は思う。スピード感ある曲を中心にバラードまで間違いなく名曲ぞろい!!
レコード会社、トイズよりエピックに移籍、そして寺岡呼人氏が脱退して変わりに加入したのが元々のオリジナルメンバーで宮田氏、小林氏の同級生の伊藤毅氏が加わって初めてのライブツアーのビデオ作品。
ライブシーンはもちろんオフショットシーンが沢山見れる作品。
人気にかげりが見えはじめ、その部分も隠さずに赤裸々に映像として写されているあたりが非常に潔くていい。
★3つの理由としてはDAYSといってるぐらいなら
アルバム収録曲は網羅して欲しかった 2曲抜けてるのが
少し残念。だがファンなら必見の内容かもしれない。
詩と漫画風イラストの短編がいくつも入っている作品集です。どの作品も生きることへの喜びが底辺に流れているものばかりで、やさしさとあたたかさに溢れていて、生きていることが愛しくなります。 おーなり由子さんの「手のひら童話」シリーズが好きな人なら間違いなくファンになるでしょう。もっと認められるべき作家の一人ですね。 どれもジーンときたり、微笑ましかったりと、世界への愛しさ溢れる素敵な作品ばかりですが、特にラストの「I can walk」は心が震えるくらい素晴しいです。ほんの8コマの短編ですが、感動と勇気をもらえて、胸が熱くなります。 「We can , too!!」
このフォトアルバムの写真はどれもモノクロである。森雅之にはモノクロームの世界がよく似合う。彼ほど知性と官能を共存させた俳優はいない。有島武郎の遺児でもあるが、どこか影にあるその面影は太宰治を思わせる。ぜひ、彼に太宰を演じてほしかった。中年以降の、品格のある色気は他の追随を許さない。貴重な写真も多く、彼の魅力を余すところなく網羅したこの本は、森雅之ファンにとってまさに「お宝」だ。
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