本作は、シリーズ中の最難関と目される製品の一角である
(他の「一角」は『
キャストカルテット』『
キャストヴォルテックス』あたりか)。
一見すると不規則に歪んだ部品が3つ絡まっているようにしか見えないが、
曲線部の丸みも枝のような部分の長さも穴や隙間の大きさも、全て計算ずくで形状が決められている。
また、バラす過程の難易度も勿論非常に高いが、組み直す過程はそれにも増して難易度が高い。
殊に、バラしに日数を要したためにバラす手順や元の状態を忘れたりした場合、自力で組み直すのは非常に困難。
難しさのみならず、少しずつ動かすにつれて各部品の意外な可動範囲が分かってくる楽しさの点でも一級品。
初心者が不用意に手を出すと、途中で放り出したり、正解をネットで検索して台無しにしたりしかねない。
なので、ある程度腕に覚えのある「我こそは」と思う方が、手こずる事を覚悟の上で挑戦されるといいだろう。
私は本作をバラすのに数日を、組み直すのに数ヶ月を要したが、
本作を自力で攻略できたことは、私自身にとっても大きな自信に繋がった。
これから本作に挑戦される多くの方々も、同様の感動と満足を体験されるよう望む。