『
モノノ怪』シリーズのDVDは全部で5枚です。
櫻井孝宏(声優:薬売り)
中村健治(監督)
橋本敬史(キャラクター設定・総作画監督)
■壱之巻 【座敷童子】 本編45分(2話収録)
・収録特典/櫻井孝宏インタビュー,櫻井孝宏対
モノノ怪指南
・静止画/設定
ギャラリー,ノンテロップOP&ED
■弍之巻 【海坊主】 本編68分(3話収録)
・収録特典/櫻井孝宏,中村健治,橋本敬史<コメンタリー(大詰め)>
・静止画/設定画
ギャラリー,プロモーション映像集
※初回限定特典/オリジナル・ミニクリアファイル,橋本敬史描き下ろし特別外箱
■参之巻 【のっぺらぼう】 本編45分(2話収録)
・収録特典/櫻井孝宏,中村健治,橋本敬史<コメンタリー(後編)>
・静止画/設定画
ギャラリー ※初回限定特典/ポストカード3枚セット,橋本敬史描き下ろし特別外箱
■四之巻 【鵺】 本編45分(2話収録)
・収録特典/櫻井孝宏,中村健治,橋本敬史<コメンタリー(後編)>
・静止画/設定画
ギャラリー,ノンテロップOP
※初回限定特典/オリジナル・シール,橋本敬史描き下ろし特別外箱
■伍之巻 【化
猫】 本編68分(3話収録)
・収録特典/櫻井孝宏,中村健治,橋本敬史<コメンタリー(大詰め)>
・静止画/設定画
ギャラリー,化
猫CGメイキング映像
※初回限定特典/折りたたみポスター,橋本敬史描き下ろし特別外箱
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内容については他のレビューアーさんが詳しく語られておりますので割愛させて頂きます。
とにかくどの巻も個性的で見応えがありお勧めです!
とりわけ【のっぺらぼう】は脚本が凝っていて難解。
既成概念に捕らわれない短編アニメーションのようなアートに傾倒しています。
ラストを締めくくる【化
猫】は本シリーズの元である『怪〜ayakashi〜/化
猫』の題材を借り新たに
オリジナル作品として製作し挑戦しているのが粋です。
゛傍観と言う名の罪゛はいつの時代であれ変わりなく存在するな人の業のように感じます。
私自身は【鵺】が良かった。茶道、華道と同時代に生まれた゛香道゛をモチーフにしているのが面白い。
小中さんの脚本、再び(笑)。
「海坊主」の豪華絢爛(?)カラフル画面とは対照的に、「鵺」は薄墨を垂らしたような、静かで物悲しい色合いの画面です。
そして始まる、何やら雅な(笑)お香の話。(香りの演出、好きでした)
普段、あまり馴染みのないお香の話を分かりやすく、その世界の雰囲気をうまく醸しながら、説明しつつも、事件(?)は起き、謎は深まります。
…一体、この「香」と「鵺」をどう絡ませるのか?不思議に思いながら観ていたのですが、最後で、
やられた!!と思いました。騙された。いっそ、清々しいくらい騙された…。
何と言うか、比喩表現のオンパレード。言葉選びにも、画面演出にも、無駄がない。お見事。文句なしに面白かったです。
そして、大筋の謎が解けるにしたがって、訪れる小さな疑問も、いくつかの言葉を拾って、丁寧に吟味してみると、納得の行く「仮説」が立つようになっているのも良かったです。(後編EDの最後のキャスト名を、もっと明確に書いてくれれば、確信が持てたんですが)
と、同時に、分かるように示しながらも、大筋の謎以外は敢えて明言せず、観る人によって、どう取っても良い、と云うような、含みを残して終わるやり方も、
モノノ怪らしいというか…、良かったです。
とても、見応えある物語でした。
…あと、竹本さん(退魔の剣役 笑)、今回、別役のメインで出てましたが、芸達者な人だな、と思いました。他の回にもあちこち、ほとんど出演していて、それが全部、違う人物の声にちゃんと聞こえる…。すごい。
どこで出ているか探して、聞き比べてみるのも、楽しいかもしれないです。(笑)
…とにかく、おススメの一作です!