1993年刊の「日本古典文学大系」版の日本書紀を、文庫版にしたもの。
「大系」本だけあって、豪華です。まず編者陣が超豪華。(皆さん古代研究の一人者です)
今巻収録分は、神代(上・下)〜崇神天皇まで。
右ページ書き下し文の本文・左ページ注記のスタイルとなっています。(訳文はありません)
本文終了後に更に詳細な「補注」を掲載。その次に白文の原文。底本奥書(あ、底本は卜部兼右本です)・諸本との校異・異体字表もついて本当に超豪華。
私は学生時代、
古事記・日本書紀が卒論テーマだったんですが、この本が当時あったらとつくづく思います。(親本は図書館で参照した気がしますが…持ち歩きはキツイので…)
書き下し文オンリーだと、読みづらい気がするかもしれませんが、注が詳細ですのでそうでもないですよ。
記紀の漢文は、本家中国の漢文と違いそんなに複雑じゃないので、慣れたら白文でも意味取れるくらいです。
諸先生方の現代語訳も素晴らしいと思いますが、やはり原文に直接触れた時の感動は別物です。古代史に興味のある方でしたら、ぜひ一度チャレンジを。
子供の頃、「ハンプティ・ダンプティ」を初めて聴いたときは、そのシュールな世界観がただよく分からないだけでしたが、このCDでは有名なアーティストが歌っているので、ちょっと不思議な世界観ながらも、身近なものに感じられました。
一曲一曲、短いものが殆どなので(最後の「コマドリの死」は長いですが。)実は、「視聴する」だけで一曲丸々聴けてしまうものが多いです。。
面白い一枚だと思います。
1958(昭和33)年10月30日(金)夜10:00〜11:40まで、『サンヨーテレビ劇場』の一作として放映された『私は貝になりたい』をDVD化したもので、これが初パッケージ化となる。
ラジオ東京テレビ(現在のTBS)が制作し、同局を含む数局で同時ネットされるや大変な反響を呼び、
タイトルは流行語となり、この年の芸術祭賞―現在の芸術祭大賞―を受賞。翌1959(昭和34)年には同じフランキー堺さん主演、そして脚本を執筆した橋本忍さんの初監督により、東宝で映画化されている(
DVDあり)。
こうして、なかば社会現象のようになった『私は貝になりたい』だが、冒頭からおよそ34分ちょっとのところまでが録画、そこからラストまでは生放送。
しかもこの当時のVTRは編集が不可能だったため、録画部分も事実上、生放送とほぼ同様の収録であり、全編を通してただならぬ緊張感が漂っている。
平凡な床屋のおやじさん・清水豊松が、兵隊にとられ、「捕虜を殺せ」という上官の命令に従った―結局、豊松にはできなかったのだが…―ため、敗戦・帰還後、あまりにも過酷な運命の渦へと巻き込まれてゆく………。
これまで、59年の映画をはじめ、他のどれも観たことがなく、このドラマ版も完全な形では観たことのないオレだったが、どんな風に展開する物語か、だいたいの事は知っていた。
にもかかわらず受けた衝撃は大きく、そしてやはり何度となく、泣かずにはいられなかった。
とりわけ、効果的に使用されている「神ともにいまして」の響きには、胸がえぐられる思いがした。
この時、戦争が終わって、まだ13年。
ドラマの
スタッフ・キャストのうち、大部分の方々が戦争を知っていた、ということが、このドラマに与えたリ
アリティーやその重みに、ふと思いをはせた。
“テレビドラマの金字塔”として、一度は観ておきたい不朽の名作である。
なお、59年の映画のため書かれた、ある方のレビューの文中に「ドラマ版は完全な形では残っていない」とあるが、このドラマ版の後半部分は生放送だったが録画保存されていたため、今日でもこうして全編を観ることが可能となっている。
本作はまた、TBSのアーカイブに残されている、最古の番組映像資料でもあるという。
ちなみにフランキー堺さんはこの後、1961(昭和36)年秋にも『
世界大戦争』で、抗うことのできない悲劇的な運命に翻弄される小市民を熱演している(
期間限定の廉価版もあり)。
収録は本編のみ・約91分30秒。チャプターは7つあるが、メニュー画面から選択はできない。
画質はそこそこ、音声も比較的クリアだが、一部のセリフに聴き取りにくいものがあるため、搭載されている日本語字幕―ON・OFF可―を表示させてごらんになると、よりじっくりと味わえるかもしれない。