大隈重信氏が内閣総理大臣や早稲田大学の創始者などは知っていた。また、新島襄氏の同志社大学設立時に寄付した。この本を読んで日本を世界の一流国にしようとする熱意が感じられた。女子教育にも力を入れていたことを知った。我々、現代人はもっと先人のことを知るべきであると思う。この本で
大隈重信氏が監修した「開国五十年史」のことを知った。圧巻の書籍である。開国五十年史はデジタル化していろいろな言語で公開してもらいたい。当時、各分野の最高の人材より書き表したものであり、世界に主張できる書籍である。
内容は
タイトルに同じ。日本近代史における歴史上の人物たちの
肉声を余すところなく収録したCDです。
一通り聴いた限りでは永井柳太郎が一番演説慣れしているというか
聴き取りやすい話し方です。その他の人たちは話し方が不明瞭だったり
(音盤の状態に起因するものもあるが)噛んだりしているものもあって
面白いです。
解説書については各人のプロフィールが1ページづつあるだけであり、演説の
背景とか音源に関する話題はありません。
大まかな音源データは「SP盤貴重音源 岡田コレクション」 の
ホームページで参照できます。
緻密で正確な
調査とそれを表す堅い言葉のおかげで、読みながら思い描く福沢や大隈の人間像が鮮明でした。
とても不思議なのですが、二人とも何処かしら「愛すべき人物」的な印象が残ります、その時代、そこに生きた人々を深く知るためには静かな愛の心でじっくり寄り添うことが必要なのだと池田勇太先生の文章から教えられました、次からの著書も楽しみにしています。
川柳もどんどん発表して下さい。
版籍奉還から近代国家としての大日本帝国の成立までは、政治的な側面か、民間の経済活動の側面からばかりが語られる傾向にあった。
そのため、たとえば昔の銀行のようなものとして、「両替商」などといわれても、江戸時代の制度と現在の制度の基礎となった制度との具体的な関係にもイメージがわかず、昔の制度も分からないまま、貨幣制度も銀行制度も自然発生的に移行できたかのように語られる向きがある。
本書は、小説でありながら、
大隈重信というキーマンに即して、(一方的な賛美に終わらず)その個人的な性格の長短も行間ににじませながら、貨幣制度移行に伴うドキュメントを、臨場感をもって明らかにしてくれる。
明快で、分かりやすい名著。
ちなみに:
明治期の政治家としての
大隈重信に幻滅している人でも、本書を読めば、きっと大隈を好きになるだろう。