いつも先進的なテーマを取り上げ、綿密な
調査により独創的な論を展開するダニエル・ピンク。
「ハイコンセプト」、「モチベーション3.0」と良作を発表し続けています。
新作が出版されたと知って早速Audio Bookで聴いてみました。
タイトルは「To Sell Is Human」(どのような邦題になるのでしょうか)で、いかに売るかという内容を創造。
ダニエル・ピンクにしては少し地味で、一般的なテーマを取り上げていると思いながら読み(聴き)始めました。
しかしいわゆる営業職のノウハウについて書かれた本ではなく、前提として全ての人はある意味セールスマンになったという環境の変化のなかで、いかに自分自身やアイデアを相手に売り、相手に影響を与えるか、という今のトレンドに沿った内容となっています。
個人的にはセールスのNew ABCの一つ、buoyancy(浮力)、つまりPositiveになり周りを持ちあげる存在になることへの重要性を再確認させられました。セリグマンのポジティブ心理学やコビーのWin-Winなど馴染みあるコンセプトを引用していたので分かりやすい箇所でもありました。
特に興味深かったのは Yes but(否定的な内容が続く)、Yes and(肯定的な内容が続く)のアプローチの違い。Yes andのアプローチでは常に前向きのフィードバックが生まれ、会話がPositiveになるというものです。是非実践したいマインド、生き方です。
英語ですので全部の内容を理解できたかは自信ないのですが、クオリティーはいつものように非常に高く、示唆に富んでいます。
ただし、テーマが期待していた斬新なものではなかったので星4つとしています。