前作をしのぐ数々の曲をひっさげてカムバックしてきた「F-ZERO X」。前作のノリも引き継いだまま、グレードアップしての登場。
プレイした方には勿論、「ロック系」の音楽に興味がある人ならば、絶対にはまる逸品。
はっきりいった話ゲームプレイ中は「過激なレース」故、音楽をじっくり堪能する暇がなかった方が大半ではないかと思われます(堪能できた人はかなりのレーサーだと思われる)。なので、あの素晴らしい音楽を「レースから離れて」聴くには、このCDは最適。
前作からの「BIG BLUE」「MUTE CITY」エリアで使われていた曲たちも健在。音楽のハバも広がり質の高い仕上がりになっています。「DREAM CHASER」はF-ZERO X内の曲の中では明るく躍動感があり、そして
タイトル通り「夢追い人」的なものを感じさせます。勿論、他の全ての曲も素晴らしく、甲乙つけがたいものばかり。
一つ「編集的」なことで言わせてもらえるならば、「オープニング
タイトル曲」を最初にもってきて欲しかったなぁ、ということ。しかしちゃんと漏れずに収録してあるんで、その点では問題はありません。
このCDの姉妹品(?)に「ギターアレンジエディション」があります。が、全ての曲をアレンジしてあるものではありません。(レースエリアやオープニングやエンディングや、そういった主な曲はしっかりアレンジ収録されてます)。こちらのCDも聴かせる曲が満載です。やはり「オリジナル」あってのアレンジ。オリジナルを楽しんだ方は「ワンステップアップ」して聴くことをオススメします。
みなさん、このCD(オリジナルサントラ)は必聴の価値ありですよ!
位置づけとしてはエースコンバット5の設定として登場しているベルカ戦争をゲーム化したものです。ストーリーとしては5のファンならば必見でしょう。
システムは5からそう変わっていません。いくつか5で不評だった部分(経験値システム、特殊武装は固定化、ミッション中帰還が無い)が見直され、システム的には4に戻った面もいくつかあります。
機体数については減少していますが、いくつか新規のものもあります(ドラケン、F-1など)。全体としては(開発期間が短かったこともあるのでしょうが)不人気な機体(TNDの派生型やF-4の派生型)、別の機体と特徴差が薄い機体(F-16ブロック60やラファールB)が削られています。ちなみに現実世界では不遇の一途だったF-5Eの系列はすべて生き残っています(F-20Aとか人気がありますからね)。
ストーリーは短めです。ベルカがあっさり崩壊しすぎていくのが悲しい感じはありますが、開発期間が期間なので仕方も無いとは思えます。アーサー王伝説をエッセンスとして加えている部分は面白いと思います。
5との最も大きな違いといえるのは空戦難易度の上昇です。5では僚機が2ないし3機常にくっついての戦闘だったので、4よりも特に空戦での難易度が低いものとなっていました(むしろ地上攻撃のほうが多く大変)。しかし今作では僚機は1機のみです。さらにいままではこちらの専売であった特殊兵装が敵も使用するようになり、明らかに空戦の難易度が上昇しています(まあ、本来の原典である空戦に重きを置いたからこそ、6ではなくゼロなのですが)。
全体として、エースコンバットファンならば買わない手はないでしょうが、エースコンバット初体験の人にはこれは大変ですので、まずは5をお勧めします(4は結構難しい)。
ちなみに、マニア泣かせなのがドラケン(小国
スウェーデンが開発した、1950年代におけるF-4、MiG-21と並ぶ最高傑作機のひとつ)とF-1(日本製。いままでF-2は出てきたもののこちらは出てきませんでした)だと思います。特に後者は、コクピット視点で操縦すると操縦席に私たちが日常使っている文字があるというのが泣かせどころです。外国製航空機一辺倒の世界ですから、一度はやってみてほしいものです。