過去にガンガン廉価版出しておいて定価\3,990っていうのが引っ掛かりました。
パッケージをリニューアルしたとのことですが、ひょっとしてそれだけ?
日本では他に2パターンの
ジャケットがありますが、確かにこれが一番クール。
ただなぜ会社がこういう売り方をしたのかは不明です。
内容はまあ触れませんが、素晴らしい作品ですよ。
好きな映画10位以内には常にランクインしています。
参考にならないって?
物語のキイワードがそのまんま
タイトルになったみたいなシンプルさ。
ジェームズ・スペイダーのキャラがとにかく素晴らしい。ルネサンス絵画の天使像にも似た彼の美しさは、妙な部分でエキセントリックであるがゆえに、ストレンジャー的存在が際だつようになっている。彼があのような告白ビデオをコレクションしているマニアだとしても、自分自身がその被写体としてかかわるのなら、それは、共犯者として許容できるという女心をソダーバーグは見事に描いてみせてます。
あと、室内光(ライティング)が独特の柔らかさと、編集でなかなか面白いことをやっています。
これは不思議な映画だ。
アメリカ映画にありがちな、紋切り型な筋立てが完全に影を潜めて、
微妙な雰囲気を全編に漂わせている…
ジョンはやり手の
弁護士で、確かに夫としては申し分のない相手だろう…
しかし、感性の違い・生きる上で最も大切な事の違いは、
結婚生活を続ける内にアンの心を蝕んでいたに違いない。
自分のパートナーが社会的に申し分ないと理性で判断される時に、
自分の人生に欠けているモノを正しく認識できるほど、多くの女性は強くないはずだ。
しかし、ジョンの浮気が発覚した時に、爆発したアンの怒りの根底には、
そうした、心が歓ぶほどに心と心が通ってはいなかった相手との結婚生活の時間の中で、
心が通わない故に少しずつ少しずつ蓄積されていった憤りも大きくあったに違いない。
この映画から受け取ったテーマの一つは、
セックスの大切さって、やはり、相手と心と心が通い合っている歓びをお互いに感じたとき、初めて成立する行為なんだっていう事…
そういうナイーブな心が求めるセックスと、快楽に溺れるセックスの両方を描くことで、
本作はその対比を浮き彫りにしていると言える。