監督のハロルド・ライミスの作品は当たり外れが多いのだが、これは「当たり」の方ですね。(因みに他の当たりとしては「ゴースト・バスターズ」や「デーブ」。外れは「ゴースト・バスターズ2」とか「キンダーガーデン・コップ」とか多数あり)
主演のビル・マーレイにとってはスランプ期の作品になるのでしょうがこの作品はキャラに合っていて悪くないですね。
毎日同じことの繰り返しに飽き飽きしてるTVキャスターが春の訪れを告げるGroundhog Day(原題です)のイベント取材でやって来た田舎町。
そこで掛けられた呪いによってその一日を何度も何度も経験する羽目になってしまいます。何をしようと眠りから醒めると又同じ場所&同じ一日。
最初は面白がっていたものの(どこで何が起こるか全てお見通しだから)次第に自棄になってついには自殺を試みるもののそれでも目が覚めると同じ一日が始まってしまうのだからこれはひどい話ですね。
さて、彼はどうやってこの呪いを解くのか?
人生を斜に見ている主人公の詰まらなさそうな雰囲気が仏頂面のビル・マーレイにピッタリ。
でも元々コメディアンな彼だからこそ、細かい所でユーモアを感じさせて「同じ一日」の繰り返しでも飽きずに見ることができます。
たしかにワンアイデアのお話ではありますが、さらりと盛込まれる主人公の目の前で死ぬ事になっているホームレスの男性を巡るエピソードにはハッとさせられたりします。只のコメディにはない深みが感じられるのであります。
それにしても何度も何度も同じシーンを演じるキャストも大変でしょうが実にお見事です。
ラストのオチの付け方も意外と説教臭くなくてジンワリといい映画を見たという気分にさせてくれます。
この
タイトルはひどいですが見ればきっと好きになる人も多いはず。
男女を問わずおすすめです。