80年代前半はレーガン政権ということもあったのだろうか、本作とかプライベートベンジャミンとか軍隊を舞台にした作品がやたら集中した印象があるが、本作は当時のサタデーナイトライブの人気芸人達がそろい踏みした作品であり、監督がアイバンライトマンということもあってその後の同メンバーによる大ヒット作であるゴーストバスターズへの布石となっていることは言うまでもあるまい。
アメリカの南チャンことビルマーレーはいつ見てもやる気がないが、そのやる気のない男が軍隊に入隊し、シャキっとするのかと思いきや、そのやる気がないまま後半は場当たり的に大活躍するという定番の展開。アメリカンコメディが好きな人にはたまらない作品だろう。
2月2日の午前6時から始まる1日を、なぜか、えんえん、リピートするしかなくなった、皮肉屋の
気象予報士の物語。
ありがちな恋愛モノだろうから、お気楽に笑おう、と思っていたのに、泣きました。
閉塞した小さな田舎町で、なんのへんてつもない1日ばかりを繰り返すはめになったことを、主人公は嘆きます。起きても起きても、また「同じ1日」だ、と。それを聞いた、一緒に飲んでいた男が、ぼそっと呟きます。それは俺の人生だ、と。
努力をしたって報われず、結局「同じ1日」になることにやさぐれ、「世慣れた」ことで世渡りを、でも、やっぱりうまくいかなくて・・・たしかにタイムスリップしなくても、それが人生ですね。ストーリーに、予定調和な部分はたくさんありますが、ありがちな展開、とせせら笑えないのは、余計な台詞や余計な場面を削りに削った演出だからでしょうか。「次はこうなるだろう」と、わかっていても感動的、特に恋を表現する白い雪がとても美しく印象的でした。また、心理的にひとつの「山」を越えたあとの主人公が、本を読みながら満足げに周囲を見渡すときの、微かな笑顔が良かったです。
時々、初対面の、それきり会わないだろう人に対して、びっくりするほど親切なご老人がいらっしゃいますが「こういうことなのか・・・」と納得してしまいました。
天災や、身内の不幸などがあると、退屈な「同じ1日」が、もう二度と手に入らない、貴重な日々に思えることもあります。
また、退屈な繰り返しの「同じ1日」が、突然「雪の日」に繋がることも、きっとあります。
いい映画です。