「国境事件」★3つ
「捕われの町」★3つ
「スキャンダル・シート」★5つ
「トゥルー・クライム殺人事件」★4つ
「替え玉殺人計画」★3つ
「窓」★4つ
「影を追う男」★3つ
「武装市街」★3つ
という評価は私の私見なので無視してかまいませんが、やはり玉石混淆の感は否めない感想を抱きました。以外な役者さんや映画化されているのを知らないで観た小説が原作だったりしたものがあって(「トゥルー・クライム殺人事件」の原作はシャーロット・アームストロングの「疑われざる者」でした)、その辺の方が私の場合琴線に触れました。まぁ今までこのボックスセットを3つ買ったなかでは一番良かったセットでしたが。
蛇足ですが、テズラフ監督の「窓」は
ヒッチコック監督の「裏窓」と話が似ていて、両方ともコーネル・
ウールリッチが原作ということで、同じ原作を別々に映画化したのかと思っていたら、原作はそれぞれ違うらしいです(話は似てますが)。
提案ですがショーケース的に購入・視聴した後すぐ売って、廉価でバラ売りしたら気に入ったものだけ買いなおすのがいいのではと思いました(余計なお世話か)。人にススメたくなるかどうかは微妙な感想でした。すいません。
内容に関してはもう、多くを語ることはありませんので、このモノラル盤に関して少しだけ書かせて頂きます。以前から出回っておりますステレオ盤は、左右で音の分離が激しく、違和感を感じる部分がありました。(管のソロで片側からしか音が出ない等。レコード時代からそうでした) このモノラル盤はその"違和感"がなく、純粋に楽しく演奏を聴くことが出来ます。(ステレオ盤に比べれば、少し奥行きが感じられなくなっていますが、狭い
ジャズクラブで演奏を聴いているような、密度の濃さを感じます)ステレオ盤に収録されていた別テイクは入っておりませんが、マスターテイクの方がより優れておりますので、フレーズをコピーしたいという方でなければ、こちらで十分満足できるかと思います。
何で「ブルースエット」じゃないのか?えぇっ!こっちでしょ当然、聴き較べるとね。まず自作曲五曲のクオリティが高くて棄て曲が無い!「クァントレール」だけが良い訳じゃないんだな、まあーあれは名曲!ブリッジに「
パリの空の下で」使うとこなんか洒落てるよね。でもワタシ的には四曲目の「
カーボン」が好き… てかジョージ・タッカーのアルコとフラーのデュオは良いよ、新しいよね!来るべき六十年代を予見したかの様な… 言い過ぎじゃないよね。最後に持ってきたフラー渾身の
バラード「イッツ・トゥ・レイト・ナウ」が… って原曲を崩さずメロディーを心を込めて吹いてるだけ… 小細工一切無し!これが良いんだな。フラーの
バラードプレイにはホントに泣けるよね、ソニー・クラークのピアノには相性良いらしく「ソニーズ・クリブ」の「降っても晴れても」も最高だよね、他のピアニストなんてプレステージ盤で名人レッド・ガーランドとやってる「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」くらいしか思い浮かばないもの。 でもワタシが思うにこの作品を名盤たらしめているのは実はジョージ・タッカーとルイス・ヘイズの作り出す強力なリズムなんですよね。だって前二作品は「寛ぎの
セッション」とか言われてて… まあーそれは婉曲な表現てやつでハッキリ言えばリズムがダレてるよね(笑)フラーは勿論この作品に参加しているファーマーもソニー・クラークもどちらかと言えば放っとくとダレちゃう人なんだな(笑)一曲目から三曲目まではホントによくプッシュしてるね… アート・ファーマーはちょっと大変そうなんだがグルーブの良さに救われている感が有るねぇ… まあー、そこさえクリアすればフラーとファーマーの相性はまるでユニゾンが一つの楽器に聞こえるくらい抜群に良いす。