関東大震災と東京大空襲の甚大な被害を受けていますので、江戸時代の建造物は少ないわけですが、町並みや区割りは江戸時代の大名屋敷などの影響をかなり受けています。
大きな公園や区割りは必ずと言ってよいほど大名屋敷跡ですので、それらを確認するために古地図と現代の建物の関係を記しながらそこにあった大名屋敷の成り立ちを知るためにとても有用な本と言えるでしょう。
東京に住んでいる方でもそれぞれの土地が江戸時代には何であったかを知りながら歩いている人は少ないでしょうし、それをたどることで遥かな江戸の町並みに思いを馳せることができそうです。
東京大学の本郷キャンパスは加賀藩前田家上屋敷で、有名な赤門は御守天門で、現在もキャンパスの門として使用されているのは皆が知るところです。
小石川後楽園は常陸水戸藩徳川家上屋敷で、水戸黄門のモデルの2代目光國が整備した庭園で、その紹介も当時の絵図や絵巻を使用しながら説明がありました。
新宿御苑は、信濃高遠藩内藤家下屋敷のところにあります。明治時代に撮影された写真も使用して、江戸時代の絵図と現在の関係を詳しく書いています。
徳川家広、和田竜のエッセイや堀井憲一郎による[ルポ]「名所にならなかった大名屋敷跡を歩く」も掲載してあり、[巻末付録]として、「江戸大名屋敷所在地一覧」が所収してありました。
なお、和田竜のエッセイ「倹約家の将軍」がある見開きは、赤の地色に黒文字で記されていました。読みにくいですし、見ているだけでイライラしてきました。歴史地図の書籍に何故このような配色のページを使用するのかという意図が全く不明です。定評のある別冊太陽の地図帖ですので、オーソドックスな編集が一番でしょうに。
夫婦で訪れた桜の名所が入っているので、これを選びました。自分で見に行って撮る桜の写真だとたいていは人混みですが、
これはほとんど人がいない時に撮影されています。各地の桜の美しさが存分に満喫できます。遠方に住む桜大好きな叔母と、
自分の実家にもプレゼンとして送り、双方で大変喜ばれました。ただこの映像はレ
コーダーにセットすると自動的に始まり、
最後まで進んでもそのままにしておくと、また最初からスタートするエン
ドレス映像なので要注意です!(笑)