福昌堂の「武術」のメンバーが抜けそこでの人脈を生かした営業回りを兼ねた現代武術家紹介のムック本だが、注目は幻の流派として系統が途絶えたとされていた馬貴派八卦掌の李明貴氏と最初の全日本太極拳演舞チャンピオン遠藤氏と甲野善紀氏の対談。李氏は「真の伝統」を甲野、遠藤両氏に公開それをヒントに後に甲野氏は足裏の垂直離陸を得て技が大きく進展し、遠藤氏は30年の内家拳研究の謎が氷解する。武術・科学の問題だけにとどまらず現代人のもつ身体観の危機的状況を浮き彫りにする武術家3名の対談。この部分だけでも読む価値あり。
軸、という現象を多面的に解説しています。
確かに高岡氏の他の著書と重複する内容はあります。
ちょっと似たような、、センターについて語った「センター・体軸・正中線」などもあるのですが、私には別物に感じられます。
センターの細かい位置やト
レーニング法、、などテクニック的なことよりも、
タイトル通りなぜそれが人間性の「軸」になるのかということを解いているからです。
なぜ「軸」を大事にすべきなのか。
「軸」で考える、「軸」を持った生き方をするとはどういうことか。
センターと言わずに、軸という言葉を選んでまとめたのが素晴らしい。
自分の中で1本の軸が通るきっかけとなった気がして、高岡氏の著作の中でも感慨深い、大事な一作です。何度も読みたい本です。