長いが、アクション、サスペンス、愛と友情のドラマなど様々な要素があり、 素直に感動できた映画。9か月かけて145mのトンネルを掘ったと言う実話に基づいている。 ドイツ人自身が自国を描いているので、どこかの国の映画(この映画の中にも出てくるが)のように変な勘違いや誇張も少ないように思う。 脇役陣が(ストーリーも演技も)いい。 それぞれの人物のキャラ立ちがしっかりしていて、群像劇的なところさえある。 全体主義国家における、肉体的ではなく、精神的なダメージを与えるといわれる 拷問、尋問の描き方もなかなか。
製作国は作品の舞台でもあるハンガリー。日本にはあまり馴染みのない「1956年革命」「水球」という2軸を見事に交錯させながら物語は進んでいく。自由(民主主義)を訴える庶民のレジスタンス運動をAVO(ハンガリー秘密警察)やソ連軍が制圧する姿は「何のための政治か」が完全に見失われている。彼らレジスタンスの血が染み付いた美しい首都ブダペストの街並みは、この作品を観た後だと今までと違った美しさで一層と輝いて見えるようになる。
偶然に旅行中に東日本大震災にしかも福島第一原発から比較的近い場所で被災された作家による、自らの体験のノンフィクション。 乗っていた電車が直後の津波で駅ごと飲まれる、避難後は福島第一の事故に怯えるなど想像を絶する体験をされたわけだ。私事だが、東京に在住していた自分でさえ、原発事故の直後は様子がわからずパニックに陥りかかっていた。間近にいた作者の心境はいかばかりであったろうか? プロの作家だけあって落ち着いた筆致で、目の前で起きていったことと自らの心の動きが描かれている。
1.大西ユカリと新世界 2.Rom-chiaki 9.夏木マリ 10.ダミア が良かったです。 星を3つにしたのは、それぞれのアレンジにマッチした訳詩が なされてなかったためです。 アレンジ法もベタ過ぎる部分があったかも。
推理小説代表作選集 71年、81年、91年のなかから作家の宮部みゆきさんが選んで編んだ、短編集です。
生島治郎 森村誠一 小松左京 佐野洋 都筑道夫 原りょう 夏樹静子 の7作品どれも珠玉でした。
とくに、面白かったのが小松左京の「闇の中の子供」
「歌舞伎の演目の不自然な筋運び」についての洞察が素晴らしかったです。
また、佐野洋の「暗い窓」は
短くて「会話だけ」がサラリとかかれているのですが、
情景や心情がはっきりと伝わってきて、
トリックも面白く楽しみました。
選者が
「エル・ドラ・ドのなかでダイヤモンド鉱を掘るようなこと。」と表現しているとおり、
どの作品も面白くて、あっというまに読み終わってしまいました。
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