壁の落書きを愛おしそうに見つめながらの「いってきます」、おばあちゃんとの思い出がいっぱいつまった「もうひとつの」真新しい着物、ふと自分の「労働に耐えてきた」手を見つめ、堪えていた寂しさから「誰かのいる」家庭の温もりを演じてしまう姿・・・
あまりに健気で一点の曇りなきびんちょうタンの姿と、時折ふっと見せる物悲しげな表情に、とてつもない切なさと押し潰されそうな胸の苦しさから思わずいたたまれなくなり堤防決壊、号泣してしまいました。
単に「癒される」という言葉では語りつくせない奥深い情感と、生きる事・生活を営む事への本質的な問い掛け、大人的社会構造下にありながらも健気に生きてゆく姿勢、他人との交流の中で「その人だけにしかない」何かを見つけ互いに育む様など、色とりどりの大切な「きっかけ」がいっぱいに詰まった稀有な作品であるといえます。ただ、次の日目が腫れてしまうので深い時間帯に視聴するのはかなりリスキーでしたが(笑)
とにかく、もっと早い時間帯に放送して、もっと幅広い年齢層の人に見てもらいたい作品です
全体的にやさしい旋律で、非常に日本的なリズムですが、それでいて泥臭くなく、小さい女の子のいる家庭ならば、父母の皆さんが娘さんと一緒に踊ってあげても気にならない優しさのある癒しの曲です。
時折入る「ちくタン」の囃子声や「びんちょう、タン♪、びんちょう・タン♪」の楽しげなリズムは、宮崎駿監督をはじめとするスタジオ・ジブリ系とは違った色合いがあります。強いていうなら、『こなみかなた』さんよる『チーズスイートホーム』の楽曲(歌)おうちがいちばんが一番近い雰囲気でしょうか?
娘さんを持つ母親の皆さんだけでなく、父親(大きな男の子?)の皆さんも一度聞いてみてはいかがでしょうか?
きっと親子揃ってびんちょうタンの音楽世界のファンになることと私は信じています。
キャラクターの作りは、オタクの受けを狙った萌えアニメに見える。マスコットキャラクターから出てきているだけに、そういう第一印象を持ちがちだ。しかし、中身の充実度はすばらしい。いい仕事をしている上質な作品だ。
まず、美術が飛び抜けた出来だ。美しい森や草原、田舎の景色が広がるのは感動ものだ。スポンサーの意向や予算の制約という言葉に甘えがちな日本のアニメ界にあって、こういうところに手抜きをしない作り手の姿勢には好感がもてる。
心を打つのは、話の中身だ。貧富の差、生まれた境遇の差、受けられる教育の差、そんな格差が描かれているが、このアニメの中には勝ち組も負け組もいない。「本当の幸せとはなんですか?」 そんなことを語りかけてくるようなアニメだ。
小生にとって、ベスト5アニメの一つになることは間違いない。
電子書籍を読み進めていくような感じでストレスなくストーリーが展開されていきます。 エピソード5から8までのお話はアニメ化されていないので、その中でしか出てこないキャラの声が聞けたので、良かったです。 「フルボイス」は、やっぱり、すごいです。
ただ、キャラが紙芝居のようにしか動かなく、喋っている時だけ口がパクパクと動いている感じなので(仕方がないのですが・・・)、そこが少し残念でした。 なので星4つにしました。
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