とてもいい楽譜でした。 アレンジしてあって、とても楽しいです。
(以下、長文失礼いたします) 以前、NHKで40年程前に放映していたバラエティ番組「夢であいましょう」の映像に触れる機会があった。ショートコントの合間に 歌や踊りを挟んだ洒落た構成は実に楽しいものであったが、番組中でグランド・ピアノに向かいにこやかに演奏していた人が中村 八大だった。彼の伴奏で奏でられる「夢であいましょう」「こんにちは赤ちゃん」といった楽曲が今の時代においても少しも古びるこ なく、むしろ新鮮な音楽として聞こえたことに強い興味を覚え、彼の音楽をより知りたいと思った。
中村八大作品の編集盤は他にもリリースされているが、調べた限りでは、彼の魅力を作曲家・演奏家・そして人間性まで多面的 に掘り下げ、体系別に分類し4枚のCDに収めたという点において、本作は量・質共に抜きん出ており、昔馴染んだ彼の音楽を大 量に聴き返したい方にも、若い世代の音楽ファンで本格的に彼の音楽を知りたい方にも最高のパッケージだと思う。
ディスク1・2は彼の代表曲が全43曲も収められている。まさに至福の2時間であり、こんなに胸躍り心に染みる旋律に溢れた音楽 は、音楽の流れがリズム重視になった現代にはとても貴重だ。全ての旋律に彼の人柄の温かさがそのまま宿っており、良く練られ ながらも分かりやすい楽曲はそれこそ子供からお年寄りまで聴く人を選ばない。 オーケストラやジャズ・コンボを軸とした編曲には、彼の高い素養と洗練された感覚が遺憾なく発揮されており、今聴いても新鮮さ を失うことがない。彼が自身を「からっとした日本人」と例えたように、彼の音楽にはどこか日本人離れした陽性の情緒があり、演 歌とポップスの融合実験の結晶である北島三郎の「帰ろかな」のアレンジでさえも驚く程あっさりとしている。 そんな彼の本領が発揮されるのはリズミカルな楽曲群。ラテンビートとおとぼけコーラスの掛け合いが楽しい「ボッサ・ノバNo.8」、 パンチの効いた弘田三枝子の声とからっとしたホーンとのスイング感が堪らない「ブルージン・ブルース」、ジャズと盆踊りリズムと 城山吉之助の男意気たっぷりな歌との融合に思わず体が揺れる「モンキー・ボン・ダンス」等の格好良さは特筆ものだ。
ディスク3はレア・トラック集。次々と曲調のギアを変えながら歌われるダーク・ダックスのコーラスが心地良い「煙が身に染みる」、 子供向け音楽ながらも編曲の拘りが感じられる「コメットさん」、リサイタル用の作品で普段よりも硬派の八大アレンジと、雪村いづ みの堂々とした歌唱が素晴らしい「水・男・女」等こちらも名曲揃い。こちらにはニュース番組やバラエティ番組用のジングルも収録 されているが、1分程の番組ジングルでも決して手を抜かない彼の真摯な制作姿勢が伺える一枚でもある。
ディスク4は彼のジャズ・ピアニストとしての魅力に焦点を当てた一枚。有名なスタンダード「テンダリー」での彼のテクニカルで洒落 たフレーズを繰り出すピアニストとしての技量の高さには大いに驚かされるし、一方で観客を楽しませることを決して忘れないプロ 精神が伺える。また「青い目の人形」等の童謡群をスイング感溢れるジャズ・ナンバーに仕上げてしまう編曲者としての魅力も堪能 できる貴重な盤だ。
彼の追悼番組で八大の仕事上のパートナー兼友人・永六輔が語ったところでは、彼は求められれば廃校舎・刑務所までも進んで足 を運び、ろくに調律されていない古びたピアノを喜んで演奏したそうだ。ブックレットには永六輔・黒柳徹子両氏の手書きの温かいメ ッセージをはじめ、彼の生涯を事細かに記述した文章と全作品リストが多くの写真資料と共に掲載されている。それらの資料からは 彼の音楽はもちろん、彼が如何に多くの人に慕われ愛されていたかが分かり、これらの音楽に出会えて心から良かったと思った。
とりわけ印象に残った曲の中で、本コンピ企画時にデューク・エイセスが初録音した長年の愛唱歌「どこかで」がある。その中の一節 「どこかであなたが生きている、どこかであなたが愛してる」に心動かされた。これは中村八大の音楽そのものに当てはまる言葉だ。
今日もどこかで、誰かがあなたの歌を歌い、聴かれることで生きているのだ。今後彼の曲が人々の中に生き続けることを願って。
愛唱歌集も持っていますが、ダブっていない曲が79曲中35曲もあります。
彼女の声にしびれている私は、当然購入しました。買ってよかったです。
聴くほどに幸せな気持ちになリます。
私は、現在81歳。2年あまり前から月に一度、地域にあるデーサービスセンターで、介護を受けている人たちに地域の四方山話をしたり、一緒にうたを歌ったりしています。そのうち、いつからともなく、我流のハーモニカも披露するようになり、いつの間にか噂が噂を呼んで、私はその上手とされてしまいました。でも、正直に言いますと私のハーモニカは、誰にも習ったことがなく、自分で学んだこともなく、楽譜もよめずの体たらくで、とても人様の前で吹けるようなものではありません。少年時代、手元にあったハーモニカを口にあてて吹いているうちに、自然に音階の位置をを探し当ててなんとかメロディーが成り立つだけの、口笛同然のものです。それが、いつの間にか地域一番の奏者にまつりあげられ、今日午後から開かれる婦人会のコーラス発表会で、「上を向いて歩こう」を伴奏することにされてしまいました。前述のとおり、私のハーモニカは、闇雲に吹いているうちにできあがったもので、珍妙なことに音階が逆なのです。つまり、右が低音なのです。ある人に指摘されて「へーそうなのか」と気がついた時にはもはや手遅れで、正しくはふけません。それでもなんとか何を吹奏しているかはわかっていただけるのですが、大勢の人たちの前で吹奏するなんて思いも寄らなかったことを、今日これから体験することになりました。12年前、地域の自治会長(5,000世帯、12,000人)をつとめ、地域振興には熱心に取り組んできましたので、知り合いも多く、みなさんから励まされて今日晴れの舞台に上がります。曲目は、「上を向いて歩こう」「早春賦」「ふるさと」です。以前送っていただいたCDで私なりに練習し、一応は度胸もつきました。がんばってきます。
と、ここで書いてもしょうがないですね。編曲があまりよく無かったです。まあ吹く方の腕の問題でもありますが、トランペット三重奏という単純な編成に、凝ったリズムで挑んでも様にならないというか、吹きにくかったです。
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