ミステリーと思って読むと期待はずれ。 料理を題材としたエンターテイメント小説というくらいの気持ちで読んだら満足できるのでは?
正直、ここまで低い評価のレビューに驚いた。もっとつまらない本は沢山あるだろ!!ってね。 並外れた味覚の持ち主と、完璧主義の料理人が、未知の味を求めて、未知の食材を手に入れるという 動機は十分理解できる。北極グマの肉とか食べてみたい!って好奇心をくすぐられたもん。
このミスの選考委員が口々にコメントしている通り、ミステリー部分ではなく、 料理描写のすばらしさが受賞理由なんです。ま、自分はミステリー部分もそれほど悪くないと思ったけどね。 星4つに近い星3の評価です
いやあ、面白かったです。デビュー作の「禁断のパンダ」も読みましたが、正直あちらはそれなりにしか楽しめませんでした。そのせいで、この作品を買うかどうか随分と迷いました。でもなんとなく気になる作家さんだったので、これで駄目なら二度と手を出さないと決めて購入を決意。結果は、その日の内に一気読みしてしまいました。
味覚の描写は相変わらず素晴らしく、前作でイマイチだったミステリー部分は格段に向上しています。物足りない所もあるっちゃあるんですが、バランス良くまとまっていて非常に読みやすい点がマル。このサクサク感が、この作者の持ち味なんでしょう。食の安全というテーマもタイムリーで興味深かったし、爽やかに締めくくられるラスト(前作とはまるで違う)まで飽きることがなかったです。
次作はどんな作品でくるのでしょうか。やっぱりシリーズ物かな。それならそれでいいんですが、この作者の料理以外をテーマにした作品も読んでみたいです。取り敢えず、次回作にも期待しています。
作者は、宮部みゆきの『火車』に感銘を受けて、料理人から作家に転向したという異色の経歴の持ち主。 さすが元料理人というだけあって、食事やスウィーツの表現は卓越していた。 特にスウィーツに関しては、まるで実物を目の前にして食しているかのような精彩な描写が光る。 読了後は、思わず洋菓子店に駆け込んでしまいたくなる衝動が沸き起こるぐらいだ。 また、飲食業界の実態や衛生管理など、一般人には知りえない裏側も垣間見れて、勉強になる。
ただし、肝心のミステリー部分は、いささか物足りない。 ミスリードが甘かったり、主人公が犯人追及に失敗する回数がやたら多かったり、 真犯人の動機がいまひとつ不明瞭だったりと、なんだか煮え切らない展開が多い。 厳しい評価をさせてもらえば、推理小説としては完成度が低い。
ミステリーとしてではなく、グルメ+業界小説とみなして読めばそれなりに楽しめるだろう。
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