ある年の東京六大学野球秋季リーグ戦。負け続けの東大野球部がついに1勝をあげた。
その直後の応援部主将のセリフ「一生懸命練習してきた野球部が−これでやっと報われる」。
野球部に負けないほどの肉体的・精神的に厳しいトレーニングを積んできた自分たち応援部より、
まず野球部の健闘をたたえようとする。
“時代遅れ”“自己犠牲”・・・応援部員をそう見る人もいる。
しかし本当にかっこいい、輝いている人間にとっては、他人の評価なんか関係ないんだよね。
今の時代、何かと最初から、結果や自己満足度や周りの評判ばかり求めようとして、
逆にそれらに縛られて窮屈そうに見えることがある。
筆者も最初は、勝てないのにつらい思いをして何で応援部なんかに、という疑問から
出発していたようだけど、そんな理由付けを超えた所にかっこよさがあると思う。
勝てない、厳しい、つらい・・・確かにそうだろうけど、そんなのはしょせん部外者のレッテル。
だって先の主将のセリフ、自分は犠牲になってるとかネガティブ思考の人間じゃ
とうてい言えないような、時代を超えた、かっこいいセリフと思うから。
何年ぶりかで新作を読むことが出来ました!少々絵柄が変化していて少し驚きましたが、作品の雰囲気は変わってなかったのでホッとしました。
現役薬剤師が描く薬屋漫画。
ということで、結構期待してたのですが
それほどマニアックな内容では無かったです。
子供が嫌いなのに、小児科の門前薬局に勤める主人公「塩乃樹りか」。
正直、1話目の扉絵は「これ顔崩れてないか?」と画力に心配ありましたが。
もっとこう、薬局の専門用語がバシバシ来るかと思いきや
実際には薬剤師としての「メンタルな部分」を題材にしてる感じなので
「医療モノ」が好き!ってかたには、ちょっとあわないかもしれません。
まぁ、薬局で扱う薬とはいえ
結局は各製薬メーカーが「商標」取ってるので
「処方箋」の部分にも下手に文字かけないってのもわかるんですが。
(一部の薬品だけの宣伝となりかねない)
まぁ苦労はわかります。
帰郷の話では、一瞬、誰がりかちゃんなのか、わからなかった。
(似たような顔の人が出てくるから)
普段のキャラでは、山之内さんがイイ感じ。
小児科門前の調剤薬局で薬剤師として働く「塩乃樹りか」の成長物語…と云うコトですが
1・2巻(完結)でそんなに劇的に成長しているわけではないです(笑)
小児科中心なので、個人的にはもっと事例を広げて連載を続けて欲しいと思っていた作品でもあります。
薬剤師のお仕事は日々失敗と勉強の繰り返しです(失敗ばかりではありませんが…失敗で学ぶ事は大きいので)。
同じ症状で同じお薬が出ても、別々の人に同じように効果があるわけではありません。
「正しい使い方」をお伝えしたつもりでも、患者さんに正確に伝わっていなかったり、残念なケースではお話すらさせて貰えない事もあります。
患者さんにとって調剤薬局は、体調の悪い時に処方せんを持って訪れなければならない、面倒臭い場所かも知れません。
調剤薬局の薬剤師は、お医者さんから指示されたお薬を揃えてお渡しする「だけ」と思われがちですけれど
処方せんを受領してから、処方内容の確認・照査をし、必要であれば医師に問い合わせをしたり。
アレルギー歴や他の病院で処方されているお薬の情報をお伺いさせて頂いたりしていますが、
それらもアレルギー発生防止・重複服用防止・相互作用防止等に活用させて頂いています。
そうして少しでも、患者さんのお役に立てればと思っています。
本書ではその舞台裏を少しだけ垣間見る事が出来るのではないでしょうか?
少女漫画系の絵柄で、少々画面処理が荒い絵柄の方なので、読み辛いかも知れませんが…薬剤師のオシゴトに興味のある方は読んでみて下さい。
貴方の身近な薬局で、貴方のお薬について、私達と「お話」させて下さいね。そんな願いをこめつつ★4で。
大人がいろいろと騒ぎ立てていろいろな本がでてるけど、やっぱりほんとのことなんて、私たち本人にしかわからないことがいっぱいあります。いじめの無情さ、うったえかけても相手によっては響かない言葉だってあること、見ているものの自分は悪くないと思おうとする胸のうちは、同年代であった作者だからこそかけるものだと思います。いじめがいけないことなんて誰でもわかっているけど、誰もがその問題をいじめる側といじめられる側にしか目をむけない。そんな中で作者が回りのただみているだけと、非難を逃れようとする人もいじめに責任を感じなければならないという意見はもっともです。いじめに対して勇気をもてる一冊であり、関係ないといっていた人も言葉を失う本です。
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