あまりにも面白くて一気に読んでしまいました。 聞き覚えのある公立の博物館や戦時中のエピソード、そして精神科の病気の記述etc.… 物語がどんどん盛り上がってもっともっと先を!と思えば思うほど薄くなっていく残りページに不安がよぎったのは否めません。 そして、結末は… 続編があるのでしょうか。このままでは終われません!
この本を知ったのはNHK-FMのラジオドラマで放送されていたのを聞いてから。決してお気楽な家業ではなかった海賊たちの生き様。海賊討伐の命を受け海へ出たアドベンチャーギャレーが、苦難の末結局自らも海賊となってしまったこと。モア船長やバロンの流転の人生・・・。世界観が気に入って本のほうも読んでみたがやっぱり原作、ドラマと変わらないくらい良かった。 このたびその放送が再放送されるということで、一人でも多くの人に聞いてもらいたいと思って書いた。モア船長の声を渡部篤郎さんが演じている。違和感も全くない。本の雰囲気を感じ取ってもらえたらいいなと思う。10月いっぱい15分ずつの放送予定。
先に読んだ方のアドバイスで、あまりミステリだと意識せずに読みましたが、それで正解だったと思います。本当に美しく、端正な小説でした。読後には、良い小説を読んだという静かな満足感に浸れました。 夏に知り合った二人の少年と一人の少女という関係は瑞々しく、一人は関西弁の少年、一人は東京から来た標準語の少年という組み合わせもまた、少女がどちらを選ぶのだろうとはらはらさせるものがあり、引き込まれました。ドイツで出会う謎の女性というもうひとつの物語と絡まって、だれ?という疑問を持ちつつ読むのですが、結末だけを求めるような走り読みをせず、最後までゆっくりと読むことが出来ました。まさに文芸とミステリの融合ですね。
中盤まではなんとなく進んでいくが、後半はドキドキ感を味わいながら読み進めることができるクライムサスペンス。
非常に読みやすい。
ちょっとした息抜きに最適。
タイトルは「少年たちのおだやかな日々」とありますがとんだ皮肉で、エグい内容がこれ以上ないくらいにちりばめられています。 思春期の少年少女たちが行う様を淡々と書き連ねた文章は背筋をひやりとさせ、読み終えた後も記憶に残ること間違いなしです。ただ、私自身が登場人物と同じ年頃のせいもあるのか、読み終えた後に名状しがたい不快感がのこりました。
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