我が家の子供たちは娘三人だけれど、息子がいたらきっと「これ面白かったから読んで読んで。」と押し付けてしまいそう。 表紙の絵が不気味でそれがそのまま内容にもつながっています。
サイモンの年齢はもう少し下だと途中まで思っていました。(小学校高学年ぐらい。) 読み進むうちにもうママが大好きって年でもないだろうにとも思いましたが、中二病の年頃ってこんなものかもしれません。 我が家にも中二の娘がおり、時折本当に子供っぽく思えるときがあるので。 娘を見ていると、サイモンの14歳独特の感情を素直に表すことのできない年頃の気持ちがよくわかります。 常に絶望の中にいると本人が思い込んでいるいうか。
最後があっけないと思われる方もいるでしょうが、大人になるってそんな風に突然なのかなとも思います。
かかしが迫ってくる場面、本当に怖いです。
トリスの存在感が抜群。存在自体に?と思われる方もいるかもしれません。 私はかれのこと大好きです。 トリスに慕われるサイモンもあれ程純粋な彼をひきつけるだけの魅力を備えている男の子なのかな。 (本文中には表れないけど。)
いわゆるニューシネマというのは、悲惨なまんま
お話が終わってしまうのが特徴で、そこが美学
であったりもするのでしょうが、
そこがやっぱり悲しい。
安易なハッピーエンドも大嫌いだけど、
もうちょっとなんとかならないかなあ?
と思ったりするのです。
洋ものだけじゃなく、日本の70年代ATG映画
とか含めて・・・。
だからこの映画もぼくは長いこと避けてて、
「どーせ最後はヒサンな結末なんだろ?
自分の生活がヒサンなのに観てらんないよ」
と思ってました。
それでも気になってつい観たら、主人公たちの
人生放りっぱなしの内容じゃなくて、だけど
シビアで悲しくて、でも他のニューシネマには
ないあったかさがある、素晴らしい映画だと知りました!!
ケン・ローチの映画にも通じる、現実からは目をそらさない
けど、不幸を不幸なまんま仕方ない、なんてあきらめたく
ないぞ!!というテイストがあります。
こういう話の展開は、どんなジャンルのフィクションでも、
何気ないけど描くのむづかしいと思います。
ぼくは大島弓子さんのマンガや、
古谷実さんの「ぼくといっしょ」を
思い出しました。
「何もかもやってらんねえ!!」
という気分の人に観てほしい!!
Ice StationとArea7に続く、Scarecrowの3作目 世界転覆の陰謀に巻き込まれたScarecrowが、謎の賞金稼ぎBlack Knightの助けを借りながら、シベリア、アフガニスタン、フランスと動き回りながら荒唐無稽の戦闘を繰り返すスピード感に満ちたB級アクション小説です。 気分展開には良いと思いますが、期待して読むとがっかりするかと思います。
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