勘のいい読者なら、下巻を読み始めたところぐらいで、ほぼ先が読める。
しかし・・・。
まぁ読んでお楽しみください。
非常によくできた小説なのですが、伏線と思っていたところがたいした意味を持たなかったり
というちぐはぐなところ、例えば、23年組での給料の盗難など、もあり
肩透かしな面もありますが、
筋が一本通っている小説なので、読んで損はしません。
アニメの中の雰囲気をそのまま、歌にしたような凄くノリのある曲で彼女達のかわいらしさを際立たせてアニメの期待感を煽らせる感じの歌詞も好感が持てますし二曲目も彼女達らしさが出ていて元気の出る歌です。
アニメのOPを観てこの曲のフルバージョンを聴きたくて購入するのも良いですが、ノリの有る曲が好きでアニメを見ていない人にもお勧め出来ます。
ただ個人的に残念なのはこのCDにDVDを付けたのも有ると良かったかなと思う点です。
例えばミルキーホームズの彼女達の声優さんに彼女達のコスプレさせて歌うVとか付いてたら良いなとこの曲に関して思ったんですけどね・・・でも商品としての評価は星五つです。
推理小説として読むよりむしろ、そこに描かれる人物像、登場する組織、職位、しくみなどその内実を知らない人たちに、わかりやすく解説し、小説という形をとってさまざまな問いかけをなされていると読みとれる。全体的に構築的でシンプルに書かれていて、とても読みやすい。このままでよいのか・・と思わされる現代社会のさまざまな問題定義をあらゆる角度から描き出している。女性側の主張なども多くをさいて書かれているのは、女性としてはとても共感を得、多くの読者の支持を得られることだろう。著者が、ノンフィクションジャンルや公的メッセージでは、長さ、形式などで表現できない部分をメタファーとして、より読者に深く訴えかける形で表されたのではないかと私は感じる。読後感は、あっさりとあたたかく、提示された内容がわりとしっかりと記憶に残る。ドロドロ感や、強い攻撃的なものや、ぐさぐさ感ではなく・・多くの方に読んでいただきたい良書!そして読後感を共有し、さまざまなコメントをシェアする機会があるとより読まれたお1人お1人にとって有意義なことになると思う。次作も超期待している。
本書は、’06年、「このミステリーがすごい!」国内編第2位にランクインされた、連作短編集である。
’04年と’05年の間に「小説新潮」(臨時増刊号を含む)に掲載された5編からなっている。
主人公の川久保篤(あつし)巡査部長は、札幌で盗犯係や強行犯係などを経験した一線級のベテラン刑事だったが、北海道警の組織ぐるみの不正事件のあおりを受けて、釧路の志茂別(しもべつ)町という人口6千人の田舎町に転勤させられてしまった。しかも、25年の警察官人生でまったく経験のない単身赴任の駐在所勤務である。
物語は、そんな田舎町でも起こる、さまざまな事件を通して川久保が経験する、田舎町ならではの人付き合いというか、因習である。彼は制服駐在としての捜査の限界に阻まれながらも大小の事件に遭遇してゆく。情報源は35年間この町で郵便配達をしてきて、2年前に退職した片桐だ。片桐は志茂別町のデータベースとして、時に川久保の捜査を助ける。
そうして川久保は町に溶け込んでいく。いやいかざるを得ないのだが、人間模様に精通していくに従い、あらゆる不祥事に蓋をすることで、表向きは平和な町に見せかけようとはかる町の有力者たちが放つ腐臭を感じ取るようにもなってゆく。
本書は、小さな町特有のどろどろとした濃密な人間関係によって培われた虚構を、突然そこに放り込まれた元敏腕刑事の異邦人が、駐在警官の制服捜査を通して、えぐってゆく物語である。豊かな自然と純朴な人々に囲まれた田舎暮らし、などというのは都会人の持つ幻想であることは本書を読めば一目瞭然である。
前作,「警官の血」の後日談です。主人公の安城と彼が告発した加賀谷のその後の話から始まります。さらに,ちょっとですが元の恋人も登場します。覚醒剤を扱う新しい勢力を警察が追求することが主題です。従来の捜査方法や情報源が通用しないために捜査が遅遅として進まず,捜査の効率を上げるために警察組織をいじくり,かえって縦割りの組織の弊害が出て非効率な捜査が続く様子が描かれ続けます。
大変長い作品ですが,「終戦からの警察組織の成り立ち,そして現在に至るまでの壮大な流れおよびそこで生きてきた親子三代の警察官を描いた警官の血」と比べるとスケールが小さく,感動もあまりありません。話も警察組織の内部事情と地道な捜査状況の描写が延々と続き,テンポも悪いので話の中に引き込まれません。しかし,これは戦争から再起したダイナミックな日本と制度疲労から道を模索している現在を象徴した作品ともとらえることができると思います。
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