文章が上手になったように思います。
何よりも文章が読みやすくなったし、
「殴込み部隊」の面々、チャントヨ、社長、住倉といったキャラの違いも面白い。
怖がり方や無鉄砲さは、もしかして前回がピーク?と感じましたが、
今回は怪異にちっとばかり慣れている感じがあって、
それは読み手に安定感を与えているようです。
だから笑いながらも怖がって読めました。
これってシリーズ物の安定感ですよね。
きっと相当やばいことをしているんでしょうが、
それをさらっと描いているギンティはすごいです。
大坂I山トンネルのエピソードは迫力があって、惹き込まれました。
ただし怪異としてじゃなく、ドキュメントとして面白い。
座敷わらし、O池の話、愛犬家殺人事件ネタ、どれもオオネタ。
全体的にレベルアップしたなあと感じます。
読み物として期待を越えました。
昔テレビの深夜枠で放映されたのを見てとても気に入った作品です。
誤って警官を射殺してしまった自動車泥棒のジェシー(リチャード・ギア)が、警察に追われながら、惚れたフランス人留学生モニカ(ヴァレリー・カプリスキー)を口説きまくるお話。非常にストレートで情熱的なラブストーリーで、監督のジム・マクブライドが後に撮る「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」にも通じる物があります。脚本は「パリ、テキサス」のL.M.キット・カースン。
甘ったるい顔のリチャード・ギアが甘ったるいキャラを演じているので見始めた頃は若干抵抗がありましたが、見ているとそのストレートに感情を出すキャラクターが格好良く見えてきます。共演のヴァレリー・カプリスキーも完璧な美人女優ではありませんが、とても魅力的です。2人ともヌードシーンがたくさんありまして、DVDではヘアやイチモツがチラチラと見え隠れ…。
ゴダールの「勝手にしやがれ」を下敷きにしているとはいえ、オリジナルのアート風な雰囲気はなく、あまりリメイクを見ているような感じはしません。「勝手にしやがれ」よりも気楽に見れる娯楽作品という感じです…と書いてはみたものの、2本を比較してどうこう言うのはナンセンスかもしれませんね。
ラスト、警官隊に包囲されたジェシー。その足元には拳銃。。。最後のシーンが格好良すぎます!
60年代後半の生まれなので、青春期は80年代ということになるが、収録曲は全て聴いたことがあります。家族と観ていた歌番組の記憶もあるけれど、その後何らかの形で追体験したのだと思います。それだけ後世に残っているとも言えるし、一世代限定のようなヒット曲が多い90年代あたりと比べると、万人に愛された曲が多い気がします。しかし、あの曲が収録されていない!赤い鳥「翼をください」、井上陽水「夢の中へ」、チューリップ「心の旅」、和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」、バンバン「『いちご白書』をもう一度」、中島みゆき「時代」、ゴダイゴ「ガンダーラ」…。総集編をもうワンセットつくれそうな勢いですが、このレビューに書かせて貰ったので溜飲を下げることにしょう(笑)。ただ70年代の歌謡曲、ポピュラーソングを二枚組36曲で語り尽すことは出来ないと思います。それだけ溢れる曲(想い)があることは「幸福な時代」だったと言えるのでしょう。当時、私は小学生だったのだけど…。 なにはともあれ、素晴らしい総集編だし、70年代を切り取った一つの形だと思います。選曲者と各レーベルに敬意を表したい。
最初にこの歴史的な作品を観たのは、ちょうど二十歳のときでしたが、正直、いまひとつ内容が理解できていませんでした。変な話し、ベッド・シーンが異様に長いなという印象が強すぎて(笑)。 だけど、ここ数年でだいぶ印象が変わったというか、こんなにカッコイイ映画だったとは!! 当時の若者の、保守的(良質)なフランス映画に対する憤りは、現代人の私には想像することしかできないんですが、おそらく、現在進行形の「ストリート」が撮れていないことへの不満が、いわゆるヌーヴェル・ヴァーグ運動につながったのかな、とは思いますね。 そんな、「ストリート」精神あふれるヌーヴェル・ヴァーグの作品群のなかでも、『勝手にしやがれ』のやりたい放題というか、ベルモンドのアナーキーな傍若無人ぶりには、コンプラ全盛の現代だからこそ、ハッとするものがあるのかも。 おもえば、あれほど世界の若者文化を牽引してきたROCKでさえ、なんだか煮詰まっている気がしてならないし(JAZZみたいに「あの頃の巨匠」の話しばかりじゃん)、昔みたいに「自由」や「反抗」が若者にウケない時代なのかな、とは最近特に痛感しています。なんとも寂しいかぎりですが!!!
映画評論家である筆者の自伝的小説、主人公萩舟子は満州事変の年に渋谷で生まれる。 戦後初めてのフランス映画「美女と野獣」が公開され、抵抗の精神に惹きつけられる。 大人になり映画会社に就職、単身パリで映画買い付けの仕事を担当、ゴダールの長編 一作に「勝手にしやがれ」という邦題をつけ日本公開され若者の心をつかむ。 本書は日本の洋画受容史ばかりでなく女性の生き方にも影響したと思わせる一冊です。
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