基本的には1/32スケールの傑作キットである零戦五二型を1/48スケールに縮小したものですが、作りやすさや細部の再現度は従来のハセガワの1/48零戦キットを遥かに凌駕しています。なお、このキットはそのままでは中島製零戦しか選択できないので、排気管後方の耐熱板が小さい三菱製零戦用のパーツも用意して欲しかったです。
全体のバランス、塗装の具合などは、良いのだが、主脚確認棒など、細かいディテールが省略されている事が残念。
整備困難な三式戦闘機の液冷エンジンを急遽空冷エンジンに換装して誕生したという、ユニークな経緯を持つ機体。液冷エンジン機の細い胴体に零戦より大直径の空冷エンジンを搭載した姿には独特の魅力があります。 そんな実機に肖った訳でもないでしょうが、本キットも同メーカーから先に発売された「三式戦闘機 飛燕''T型丁」とパーツを共有した製品となっています。その為、三式戦のキットで指摘された主翼の上反角不足という欠点をそのまま引き継いでしまっています。 とは言え、それに注意して修正を加えれば、他に大きな欠点のない水準的なキットと言えるでしょう。 他に気付いた点としては、脚カバーやインテークのフチがぶ厚く、やや精密感を損ねています。また、風防もできれば開閉選択式として欲しかった処です。
また、キットの品質とは直接関係しませんが、先述のパーツ共用の関係で、三式戦用のパーツが大量に混じっています。ラジエター、ラジエターフラップ、機首のガンパネル、機首機銃の銃身、液冷用の大型スピナーとプロペラブレード、コクピット後部のパーツなど。私は以前三式戦を作った際、固定不良で完成後に機首の機銃を機内に落とし込んでしまい、このキットからパーツを失敬して事なきを得ました。風防のパーツも三式要と五式用が一緒に入っているので、うまくニコイチすれば開状態の風防を作れるかも知れません。
大変素晴らしいキットだと思います。 こんな零戦待ってましたという感じです。 □主脚尾輪、格納展開出来ます □全ての動翼が動きます □エンジンカウルと増槽は取り外しできます □ディスプレイ用の飛行スタンドやエッチング製のネームプレートついてます □ゴム製タイヤにブレーキホース、金属製のアンテナ線にピトー管、シートベルトもついてます □立ちと座り2体のフィギュア付き。 とにかくボリューム満点です。 他社1/32より値段張りますが、内容を考えれば非常にリーズナブルだと思います。
パーツ点数が多いので製作に時間は要するかもしれませんが 精度が高いので細かいパーツに至るまで 仮組みなしでも見事に合い、ストレスなく組むことができます。 ランナーは全て別々に包装されているので 細かい擦り傷などもありません。 これは固体差の問題かもしれませんが、わたしが購入したキットは コクピットのパーツに大きなバリが結構ありましたが それでも他社の品質と比較すれば微々たる事に感じます。
私は子供の頃、駄菓子屋の小さな日本の戦闘機プラモに夢中でした。 その後、スーパーカーやガンダムなどの別ジャンルに来ましたが、 最近マクロスのバルキリーの模型を雑誌で観ながら、ふと昔よく耳にした零戦を作ってみたくなりました。 けど、飛行機って子供の時しか作っていないし、最近はロボットものの部分塗りくらいしかしてないし、どうしたものかと調べていて、本書にたどり着きました。
これは零戦の背景など世界もさっと説明していて、なかなか作成意欲をうまく高めてくれます。製作過程の例もポイントをきちんと拾っていて、楽しいです。
一寸気になったのは、初心者でも塗装が楽で完成度を上げやすいようためにだとは思うのですが、マスキングや缶スプレーやエアブラシが唐突に出てきて面倒な感じがしました。 お手軽さで、1/72での筆塗りも紹介してくれていたら嬉しかったかもと思いました。 零戦用の缶スプレーセットでもあればいいんですが。
全体的にはバリエーションの紹介だけでなく、活躍当時の他機体も紹介するなど、結構お得な本だと思いました。 当初の目的から内容充実度は100%です。手軽かどうかは本内容だけでは一寸不安が残るかも。 けど、ほどよく肩の力は抜け、楽しく作れそうです。
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