時間が経つのを忘れて夢中に読んでしまった。推理小説の中に盛り込まれる「死刑制度」や「死刑囚の冤罪」といった社会性の高いテーマが、この小説に理知的な重厚さを加えている。複雑な人間関係と時間の糸が最後には一本の糸に絡んでいく。ここに推理小説の醍醐味を感じた。 あとウィットに富んだ会話は、イギリス人ぽくて、日本人がこんな会話しないよなーとぶーぶー言いつつ、日本人にこの茶目っけがあればと勉強になった。 絶賛できないところが一つあるとすれば真新しさに欠けた点。 被告人が記憶を忘れてしまい、10年前の殺人事件の捜査にスポットがあてられているあたりが『レベル7』ぽさを感じ、『ショーシャンクの空に』を彷彿とさせるような獄中の描写や展開があった。そういう意味では真新しさはない。 とにかく時間を忘れて小説を楽しみたいときにはお薦めです。
原作を読みスゴク面白かったのと、文庫あとがきにて「原作者が映画の出来に不満を持っている」ってことで注目させていただきました。
原作を読んだら原作のほうがイイのはもちろんなんですが、この作品は色あせていないと思います。
主役の山崎さん・反町さんはもちろんのこと、脇の宮迫・鶴ベイさん・寺島さん・大杉さんが特に宮迫が素晴らしいと思いました
ネタバレはいやなので、あまり書けませんが是非お勧めします。
自殺した幽霊4人が、神から「自殺をしようとする人間の命をすくうのだ」と命を受け21世紀の東京に送り込まれる。49日に100人の命を救うための奮闘が始まる。
救助隊のメンバーが予備校生、ヤクザの親分、中小企業の社長、暗い雰囲気の若い美女…の幽霊。
しかもそれぞれ生きていて時代が微妙に違うので、話がかみ合わなかったり、なつかしい流行語が飛び出したりと、笑う場面がたくさん出てきます。
扱っている自殺について、正面から取り組んで描いてあるので読み応えがあります。
自殺願望のある人たちの心理描写や、幽霊達の悔恨の場面で何回も涙しました。
さらさらと読みやすく、笑わせてくれる、でも押さえるところがしっかりと描いてある。
とても面白い、良い本でした。
なるべく多くの人が読んでくれたら、と思う本です。
テンポ良く、登場人物も魅力的で楽しめました^^
これって映画化とかされてないのかな??
でも、映画にしちゃうと逆にホラー映画っぽくなっちゃうかもw
この主人公は魅力的なキャラなので、
彼を主役にした「シリーズ」にしても良さそうです!
この作品を「13階段」よりも低評価になさってる方々が多いみたいですが・・・
「13階段」の方こそ・・・私的には「2時間ドラマ」的にしか思えなかったので。。。
アメリカのサスペンスドラマや陰謀小説、ハリウッド映画をたくさん見てきた人が アメリカ人作家になりきったつもりで書いたようなor ハリウッドが映画化してくれないかなぁと思って書いたような作品だと思いました。 正直、そんなに騒いだり高評価するような話かな? 自分は理系ではないので、科学的描写は流し読みしてるので価値が わからなかったら申し訳ないけど。
あと韓国人留学生がやたら完璧で理想的な人間として描かれていて 日本人傭兵が無駄にクズ野郎で背景描きこみ等の掘り下げや フォローも無いのが、逆洗脳っぽい。歴史観や人間観が単純で「青い感じ」。 (別に、愛国心高揚ものにしろとか、日本人をよく描けとか 都合の悪い過去を無かったことにしろなどと思っているわけでは 決して無いんですよ??) それでも、なんだかなぁ、でした。
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