山本周五郎の「大炊介始末」を原作とした人情時代劇。 若き日の鰐淵晴子と香山美子が美しい。 ストーリー展開のテンポが少し遅いが、それが「謎解き」の興味をそそる。
テンポよく、読めました。
特に飽きもこず、楽しみながら読んでいました。
しかし、事前に友人や、レビューで絶賛されていたため期待値があがり、
物足りなく感じてしまいました。期待しすぎてハードルが上がってしまった。
何かトリックなり、仕掛けなりがあると思っていたんです。
あっと驚くような。というか、勝手に期待していたんです。
読んだ感想としては、、
・それなりに、楽しんで読むことができた。退屈はしなかった。
・ラストは、多少おどろいた
・人間関係の在り方等は、多少考えさせられた
・あまり怖くなかった(考えさせられたが)
「七人の侍」や「生きる」もいいんですが、個人的にはこの作品が一番好きです。感動します。人間の生死の尊厳をこうも見せ付けられると感動しない訳がないと思います。時代劇が嫌いとかで敬遠している方がいたら是非観てもらいたい映画だと思います。今の世の中だからこそ考えないといけないテーマに貫かれている映画ですから。どう生きて、どう死ぬか、「七人の侍」や「生きる」にも通じているテーマですが、それの集大成がこの「赤ひげ」ではないかなと感じます。
続きを読みたくてウズウズ・・・・・・3巻があっという間でした。 登場人物たちの強い思いがじんじん伝わってきて、電車の中で読みふけりながら、なんど目を赤くしたことか。 主人公の原田甲斐が全面的に正しいとは思わないけれど、易きに屈せず黙々と信念を貫きとおす原田に心を打たれずにはいられません。なぜ原田はそこまで貫けるのか、と。なぜ自分はそうなれないのか、と。 NHKの「プロジェクトX」でぼろぼろ涙した人は、山本周五郎でも涙をこらえきれないこと請け合いです。
題名にもなっている「さぶ」は主人公ではありません。主人公は「さぶ」の同僚と言うか兄貴分である「栄二」です。 しかし、やはりこの作品は「栄二」ではなく「さぶ」なのです。 内容は簡単に言えば「栄二」が成長する過程の話。「さぶ」はあくまで脇役ではありますが、「栄二」にとっての「良心」であり、「手綱」のような存在です。 何をやらせても人並み以上には出来ない「さぶ」ですが、人にはまねの出来ないような真っ正直で、どこまでも「栄二」を信じる心には、ひどく馬鹿らしいようで、この上なく感動的です。「栄二」の荒んだ心をほぐした「さぶ」の存在こそがこの小説におけるミソなのです。 山本周五郎入門書としては最適なものなのではないでしょうか?
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