本書とともに、藤原正彦氏の『日本人の誇り』(文春新書)を読むことをお勧めします。良書です。
共感できる部分も多いと思います。
ぜひご一読を。
最もアメリカを知り、最も航空機を知り、最も真珠湾攻撃に反対しながら、その指揮を執った男。 歴史は何故、よりにもよってこれほどの男に、最も望まない道を歩ませるのか?連合艦隊司令長官に至る上巻に続き、小説というよりノンフィクションにように詳しい物語はいよいよ佳境。元々が暗い話なのだが、特にこの下巻は暗い。でも、こういう人がいたことを、知って欲しい。
筆者の海軍びいきが鼻につくところもありますが、戦時中の内閣総辞職〜組閣の繰り返し、日独同盟・日米開戦をめぐる攻防など、政治の動きが興味深く面白く読めました。米内光政という人物については、「無口だがただ者ではないと思った」みたいな印象を語る証言が何度も出てくる。そう言われてもなあ・・・という感じもするのですが、エピソードの積み重ねがその人物像を浮かび上がらせているように思う。特に天皇陛下との間にある信頼関係(?)が印象に残りました。証言の中の同時代の人々についても興味がわき、いろいろと知りたくなりました。あと2ページくらいごとに数字がふられ小章に分かれているので読みやすかったです。
昭和30年前後の鉄道話。 「いい年した大人が鉄道好きとは」と少々照れながら 「旅」などに書いた鉄道記。 50代以上の鉄道ファンが就寝前に読むには最適。
この本を読み終わると5歳の娘は号泣しました。やえもんが他の電車や人間たちにおはらい箱にされるところがたまらなく悲しかったらしいのです。その後も何度も何度も繰り返し読んでとせがみます。この本を通じて古いものを大事にし、敬意を払うことを娘は覚えました。今では「新しいからってスゴイってわけじゃないよね!」と古いおもちゃも大事にするようになりました。
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