私の知人で、高名なロシア語の通訳である女性が居る。この人は、ハルビンで育った人である。だから、ハルビンに強い郷愁を持って居る。しかし、最近のハルビンについて、この街(ハルビン)の美しい風景がどんどん失はれて行くと、こぼして居る。この本を読みながら、ふと、その女性の言葉を思ひ出した。
この本は、シャンソン歌手の加藤登紀子さんのお母様である加藤淑子(かとうとしこ)さんが、戦前戦中のハルビンでの生活と、終戦から戦後にかけての苦労を回想された本である。
ハルビンは、義和団事件(1900年)を切っ掛けに満州を占領したロシアが、シベリア鉄道の支線として、満州を横断する東清鉄道を建設した際、鉄道管理と満州開発の拠点として建設した街である。日露戦争後も、戦場から遠いこの街は、文化的にロシアの街であり続けたが、満州国建国後は、満州国の都市として、日本の統治下で発展した。−−チベットと同様、歴史的に、満州は、中国人(漢民族)の土地であった事は無い。満州が中国の一部に成ったのは、第二次大戦後の事であり、満州が中国固有の土地だったと言ふのは、チベットが昔から中国の一部だったと言ふのに等しい誤りである。
一つの家族が、この街(ハルビン)でいかに生きたかを語った、貴重な本である。特に、著者御自身はもちろんだが、満州国の発展に貢献した著者の御主人の高潔なお人柄には心を打たれた。ただし、著者とその御一家は、ソ連軍の満州侵攻後、満州に残留した日本人の中では、幸運な御一家だったと私は思ふ。この本が、多くの若い読者に読まれる事を祈るが、満州に残留した日本の民間人の多くは、この御一家とは異なる、地獄の様な体験をした事も、若い読者は知って欲しい。
(西岡昌紀・内科医/戦後61年目の夏に)
沖縄の歌に癒される人は多い。うちなーぐちと言われる沖縄方言が、 優しく響くのでしょう。 この1枚には手元におきたい沖縄の名曲が詰まっています。 なかなかこれだけ粒のそろった選曲のCDにはお目にかかれないと思います。
日本映画はあまり好きではありませんが、高倉健さんだけは大ファンです。レコーダーに録画しておいたのですがTVと同じメーカーのブルーレイ買い替えた為そのまま録画した映画は全部パーにしてしまいました。健さんの映画だけは心残りで買いました。やっぱり何度み観ても哀愁が漂う健さんは最高です。
収録時間が短く(特典映像も含め81分)、ざっとこの人は過去から今に至るまで
どんな曲を歌ってきたのか分かるようになっています。
そのために収録曲とは書いているものの一番だけしか歌っていないものもあり。
気ままでありながら力強く生きてきた人間像を垣間見れる作品でした。
60年代末期を希望と絶望を持ちながら多くの学生が駆け抜けた。 その多数の者は過去を断ち切り社会の中で生活している。しかしこの夫婦は芸術家、農業と別の道を志しながら根を一つにして世に語りかけている。著者の飾りのない言葉で二人の関係、夫君の闘病を綴りその圧倒的な真実に胸を打たれる。 藤本敏夫さんあなたの人生素敵でした。加藤登紀子さんあなたの人生素敵です。
|