YJ&YJ増刊漫革誌上で連載されたEL83話「記憶の風景」~EL87話「テノヒラ」までが収録されています。今回も巻末の読みきり作品は無しです。少し残念ですネ。表紙は蔵間&ナナです。最初から最後まで緊迫した暗めの内容となっています。そして、とてもせつないです。作者のあとがきによりますと、15ページほど書き足しているそうなのでYJ連載時より密度の濃い内容となってます。
まず、表紙の宇河弘樹先生の連載が開始されています。表紙の明るい作風とはがらりと変わっています。いつもの連載作品を除くと、個人的には先程挙げた、宇河先生と小川麻衣子・イコール両先生の作品が良かったです。
“最強のディクロニウス”が登場。
求めても与えられなかった「愛」をめぐる、哀しい攻防。
生きる意味とは何だろう?
人間の定義とは何だろう?
ジルペリットは本当に、親を殺すように本能に命令されているのか。
そもそも、“イヴ”であるルーシーも、「普通に」生きることさえできれば、あれほど多くの悲劇を生み出すことはなかったはず。
などと、エンドレスに考えながら読んでいた。
連載終了から2年くらい経つけど、いまだに大好きな『エルフェンリート』。
心ふるわせるこの物語は、自分にとって本当に大切な作品です。
本編も、もちろんいいのですが何と言ってもおまけ。 エルフェンのおまけは基本、泣けるものが多いです。 何度読み返しても泣けます。涙を流したいという方にはお勧めかもしれませんね。
最初の5話くらいだけを見ると、ただ残酷なだけに見えます。グロくて何が面白いのか?と。 しかし、6~13話見た後では、この感想が180℃変わるのではないでしょうか。後半は人間の社会に馴染めないデクロニウスの苦痛が描かれていて、これがとても見ごたえがあります。拘束具やシェルターや爆弾といったものが新人類の差別を象徴的に表現していたと思います。「本当に人間ではないのは誰か?」と。 しかしこの物語の本当にすごいところは、最後にある種のカタルシスを得ることができる点です。原作が終わっていないにもかかわらず、見事に完結させています。最後のシーンには言葉にできない感動があります。 オープニングのおどろおどろしい曲は嫌悪感を感じずに見れないことでしょう。しかしながら、13話を見終えてオープニングを見ると「美しい」と魅せる力を持つことになります。そこにこの物語を最後まで観た人間だけが感じる救いがあると思います。 私は観てよかったです。ですが最後に一言、友達に貸すのもやや腰が引ける作品です。お子様の視聴には十分ご注意くださいです(笑)
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